2015 年 部落解放同盟京都市協議会定期総会 開催

 

 

 

 5282015年部落解放同盟京都市協議会定期総会が京都府部落解放センター大ホールで開催され、130人が参加しました。

 村上光幸副議長の司会で開会の挨拶があり、桝本よし子市協女性部副部長による全国水平社創立宣言朗読の後、全員で解放歌が斉唱されました。その後、議長団には、久世支部の岩井一喜さん、清井町支部の仲村良昭さんが選出され、議事に移りました。

 主催者挨拶として宮崎茂議長は「18回統一地方選挙において、私たちの平井斉己府連書記長が再選を果たすことができた。大変厳しい選挙戦だったが、京都市協に結集する11支部の仲間を始め、多くの労働組合や市民団体、後援会や多くの個人の方々のご支持によって再び、平井書記長が府議会で活動することができる。私も府連の選対事務局長代行ということで取り組んできたが、この勝利は、京都における私たち部落解放同盟が社会的信頼をしっかりと確立し、人権の砦として築かれることを再確認するものだ。ただ、一方で私たちの支援する民主党の仲間の議席を減少させたことは痛恨の極みであり、今後は推薦させていただいた議員の皆さんと協議を重ね、課題解決に向け取り組んで行きたい。現実を直視して、一歩でも前進させるために、私たち市協が果たすべき役割と課題を明確にして、各支部役員も自らの役割を全うしていただきたい。私4年前に市協議長に就任して以来、一貫して福祉で人権のまちづくりを進めていこうというスローガンのもと活動してきた。自身が決意した24年の節目を迎える。これまでの活動を点検していくとともに、地域活動を軸として、私たちが変わることで地域を変えていきたい。昨日よりも今日が良くなるよう前進していきたい。来年の役員改選に向けて、しっかりと運動を進めていきたい」と述べました。

 来賓挨拶では、府連より西島藤彦委員長が、平井書記長の府議再選にあたり、市協メンバーが自らの課題として日夜奮闘したことに謝意を陳べた後「戦後70年国の柱としていた平和主義と基本的人権の尊重を掲げた憲法が崩れようとしている。何とか総意を結集してこの状況を脱していきたい。京都でも戦争をさせない1000人委員会を解放同盟もその中心的な役割を果たしながら取り組んできた。また、水平社創立宣言の記憶遺産登録への取り組みは、今年の9月に国内第1次選考に向けて全国各地で盛り上げていこうと、66日には西本願寺聞法会館でのシンポジウムを開催する。部落解放運動にとっては、今後の方向を示唆する大きな課題が含まれる。参加をお願いしたい。課題は山積しているが、私たちはひるむわけにはいかない。同対審答申50年の節目の年、先般も全国知事会長の山田知事にお会いしながら、全国的な要請行動のお願いをした。それぞれの課題を具体的に前進させていくことで、私たちに課せられている困難な状況の克服につながっていく」と訴えました。

次に京都市から藤田裕之副市長が「平井議員が人権の担い手として常に先頭にたって尽力され、それを京都市民、北区民のみなさまが支援し、評価しそして見事当選していただいた。今後とも、平井議員が山田府政との府市協調の橋渡しの担い手としてご活躍していただきたい。人権課題は複雑な様相を呈し、インターネットの普及、ブラック企業の問題、あるいは、妊婦に対するマタニティハラスメントという問題が、従来のいじめや障害者差別という問題に加えてあり、また白昼堂々と行われるヘイトスピーチに至っては、私たちが築いてきた人権文化、支え合い助け合い人権を尊重される文化が、一種の危機に瀕している状況ではないかと、深刻に受け止めている。それに対しては、やはり市民的共感や議会の支援をいただきながら、全包囲網で取り組んでいくことが必要。そんな中で、世界記憶遺産の課題は健全な、良識在る世論が今の我が国にしっかりあるのだということを示していくためにも大変重要だと思っているし、京都市においても今後引き続きそうした取り組みを進めていきたい。今年は門川市政にとって2期目の総仕上げという大変重要な年。人権文化のまちづくりを市民的な合意のもとでしっかりと取り組んでいきたい」と述べました。

政党からは、民主都みらい市会議員団安井勉団長が「この度の選挙で多くのご支援を賜り本当にありがとうございました。皆様方の御期待に添いきれない結果 となったが、7名の当選をさせていただいた。しっかりとこの4年間、団の力を蓄え議員団7名でスクラムを組み、涙を飲んだ議員も政策協定については頑張っていきたい」と挨拶しました。

次に平井斉己府会議員が「皆さんのご支援で、何とか2期目を勝ち取ることができた。選挙結果は決してほめられる結果ではなく、皆さんにもご心配をおかけした。京都市協の支えがあってまた4年間仕事をさせていただけること、まずは心から御礼を申し上げたい。これまで4年間の活動、弱い人たちに隅の光をあてる課題に取り組んできた。ヘイトスピーチ、子どもの貧困対策、あるいは反戦、女性の人権としての従軍慰安婦の問題、ハンセン病患者の問題。府議会でこういった質問をするのは正直、私一人だった。しかし、それも皆さんの大きな支えがあったからこそ。今後4年間、腰を据えて頑張りたい。自分の思いを府民、市民のみなさまにお返しできる取り組みをお約束して御礼の言葉とします」。

また、公明党市会議員団からも曽我修団長が挨拶され、「私共公明党も、京都府会5名そして京都市会11名当選させていただくことができた。ご支援を感謝する。常日頃、宮崎議長にご指導、アドバイスをいただきながら、人権の取り組みを進めている。意見交換会、政策勉強会を重ねながら戸籍や土地未登記問題などそれぞれの課題解決のために、微力ながら取り組んできた。ヘイトスピーチ対策は意見書は通ったが、取り組みを一層進めていかなければならないと思う。特に人種差別的な暴力を許さない社会を築いていかなければならない。2015年は敗戦から70年。そして、日本が人種差別撤廃条約を批准してから20年にあたるという年。こういう年にあたって部落解放同盟の運動をしている皆さんと一緒になって、私たち公明党も全力で差別と貧困のない京都の社会を築いていきたいと思う」。

政党からは他にも社会党京都府連合代表桂川悟さん、前原・泉両衆議院秘書、福山参議院議員秘書の方にも参加していただきました。労働組合からも自治労京都市職より梅田博之副委員長、河村勝治京水労執行委員長に参加していただき、梅田副委員長より連帯のご挨拶をいただきました。

 議事進行に移り、活動報告として「私たちは今、何をすべきか」を市協の「福祉・教育」「人権確立」「まちづくり」各3部会を中心とした1年間の方針を含めて菱田直義事務局長が提案し、採択されました。「部落解放三大闘争に勝利するための決議(案)」を西村副議長、「組織強化と部落解放をめざす決議(案)」を谷口副議長が提案し、拍手で承認されました。集会宣言が杉本副議長よりなされ、「差別裁判うちくだこう」の合唱と村井副議長による閉会挨拶と団結がんばろうで、今後1年の闘争の決意を参加者全員で確認しました。

 

 

なお、今期役員交代はありません。

 

 

集会スローガン

 

 

「戦後70年、同対審答申50年の節目の年に、平和と人権確立に向け、

              多くの仲間と連帯して闘い、水平社会実現に向けた誓いをあらたに、部落解放運動を前進させよう!」

 

 

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  ■総会に寄せられた、祝電(メッセージ)

 

 

メッセージ

 

 本日ここに、部落解放同盟京都市協議会定期総会が開催されますことを心よりお祝い申し上げます。日頃より、宮崎茂議長をはじめ、皆様には大変お世話になり、心より感謝申し上げます。本日はせっかくのご案内にも関わらず、国会会期中のため、出席が叶わず申し訳ございません。

 民主党は、まだまだ厳しい状況にありますが、党の人権政策推進議連事務局長として、人権委員会設置法案の早期成立に向け、尽力して参る所存です。最前線でご活躍いただいている皆様からもご意見を頂戴しながら、今後も引き続き、変わらず、全力で取り組んでいく所存でございますので、ご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

 結びに、部落解放同盟京都市協議会のますますのご発展を後記念申し上げ、メッセージとさせていただきます。

              参議院議員 福山 哲郎

 

 

お祝いの辞

 

 部落解放同盟京都市協議会の皆様が一層の団結を確認する「2015年定期総会」のご盛会を心よりお慶び申し上げます。

 ヘイトスピーチや戸籍取得などまだまだ人権の輝く世界にほど遠い事態も起こっています。私が衆議院内閣委員会で担当しております個人情報保護法改正、マイナンバー制度についても、利便性の向上に資するはずの制度があらたな人権侵害に利用されないようしっかりと提言して参る所存です。

 これまでのご関係者の皆様の多大なご努力に心より敬意を表しますとともに、差別を許さない社会正義を勝ち取る皆様の運動のご発展を心より祈念申し上げます。

 

民主党京都府総支部連合会会長

衆議院議員 泉 ケンタ

お祝いのメッセージ

 

 部落解放同盟京都市協議会「2015年 定期総会」のご盛会を心よりお慶び申し上げます。

 貴会の皆様におかれましては、宮崎茂議長をご先頭に、平素より献身的なお取組を賜っておりますことに深甚なる敬意を表しますとともに、作冬の衆議院総選挙、ならびに今4月の統一地方選挙において、多大なるご支援・ご協力を頂きましたことに厚く御礼を申し上げます。

 ご案内を頂戴いたしましたが、先約の他の公務のため。欠席させていただきますご無礼をお詫び申し上げます。

 貴会の掲げる崇高なる理想の実現に向け、皆様と手を携え、今後とも微力を尽くしてまいる所存でございますので、引き続きのご指導・ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 結びとなりますが、部落解放同盟京都市協議会の今後益々のご発展と、ご参集の皆様のより一層のご健勝・ご多幸をお祈り申し上げます。

 

 衆議院議員 前原 誠司

 

 

 定期大会が盛大に開催されることに対し、心よりお祝い申し上げます。

 厳しい経済状況が続いていますが、地道な努力で部落完全解放実現に向けた取組を進めるための活発な討議をされますことを祈念し、ご挨拶と致します。

 

京都交通労働組合

執行委員長 瀬戸 高志