組織強化と部落解放をめざす決議(案)

 



 

 第18回統一地方選挙では、市協11支部の団結と、労働組合をはじめとした各界各層の人々の支援により、平井斉己京都府連書記長の府議会議員2期目の勝利を勝ち取ることができた。「豊かな人間関係の息づくまちづくり」「弱い立場の人たちと共に歩む」「住民目線の京都府政を」と訴えた、平井議員の選挙は、まさに私たちが日頃から取り組んでいる目標と重なる。この解放の議席を軸として、今後4年間自信をもって人権確立に向けた運動を展開しよう。

 一方で京都市会は私たちの取り組みに賛同し、人権確立社会を築くとして推薦してきた候補者の多くが惜敗をなめ、民主・都みらい京都市議団は13人から7人へと激減してしまった。今後、厳しい議会運営が予想されるが、会派にとらわれず私たちの主張を理解する他党と連携して議会活動を活発化させていく。

 「全国水平社創立宣言と関係資料」をユネスコが主催する事業のひとつである「世界の記憶」に登録すべく、次回2017年の登録をめざし、9団体による「めざす会」が設立され活動を続けている。登録には、国内における運動の盛り上がりが不可欠といわれ、被差別マイノリティ当事者による、初めての人権宣言として、その歴史的意義と同時に、人間の尊厳への普遍的で根源的な希求が共有されることが重要だ。私たちはこの登録運動の過程で、水平社宣言の精神を広範な人々に伝え、様々な市民団体との共闘を勝ち取っていく必要がある。

 昨年末に強行された衆議院選挙により、巨大与党体制は維持されたが、投票率は52.66%と、戦後最低の前回をさらに更新する低投票率のもと、政権が推し進めようとする戦争への道を多くの国民が容認しているとはいえない。にもかかわらず、「平和安全法整備法案」「国際平和支援法」などと、法案に平和の二文字を織り込み、いつでも、どこへでも「切れ目なく」参戦する体制を築こうとしていることは、私たち市民に対する愚弄以外のなにものでもない。私たちは戦争を許さない1000人委員会の活動にも合流しながら、この危険な状況を覆していく。

 困難な状況にたじろぐことなく、一人ひとりの真摯な姿勢こそが、組織強化と部落解放の前進を勝ち取っていくことを確認し、ここに決議する。

 

 

2015年5月28日

 

2015年部落解放同盟京都市協議会定期総会