2025年 部落解放同盟京都市協議会 開催

 

 520日(火)、午後630分より2025年部落解放同盟京都市協議会定期総会が京都府部落解放センターで開催され、63人が参加しました。司会の竹村忠浩事務局次長より開会挨拶があり、水平社創立宣言を市協女性部の筒井麻美さんが朗読。議長団には、千本支部の井ノ口勝彦さん、田中支部の大津淳さんが選出され、議事に移りました。

 主催者を代表して木下松二市協議長が挨拶し、「米をはじめとするあらゆる物価が上がり、暮らしは苦しく、とりわけ生活基盤の弱い部落ではなおさら厳しい状況が続いている。本年311日、石川一雄さんが亡くなられた。部落差別による冤罪事件である狭山事件。石川さんの無実を引き続き訴え、第4次再審闘争に勝利しよう。差別やいじめがあることで分裂や分断が生まれ、やがてそれが戦争につながっていくことを確認し、共に闘っていこう」と述べました。

 来賓として京都府連から平井斉己委員長が「府内各地域の厳しい状況を受け、全ての支部での懇談を実施している。市内各支部にも順次訪問するのでよろしくお願いしたい。京都府の人権条例が成立した。他の自治体での条例制定も実現し、小さな声や問題意識を届けてほしい」と述べました。

                         

 京都市からは吉田良比呂副市長が「全ての人が人間らしい暮らしを営むべく、水平社宣言はこれからも大切にするべきメッセージだと思う。情プラ法が4月から施行されている。ネット上の差別について迅速に対応し、抑止につながることを期待したい」とあいさつ。

京都市会からは、立憲民主党、平田圭市会議員、また、参議院選挙京都選挙区の予定候補者山本わかこさんが「政治を変えていきたい」と挨拶。公明党からは西山信昌市会議員、自治労京都市職からは森本尚秀中央執行委員長が、就職差別の撤廃と参議院選での比例区選出岸まきこさんの支援を訴えました。部落解放・人権政策確立要求京都市実行委員会から吹田良忠会長からも挨拶をいただきました。

      

      

 祝電については西名貴史事務局次長が、いただいた方々のお名前を紹介し、解放新聞京都市版にメッセージを掲載するとしました。

 その後、基調提案である私たちは今、何をすべきか−これからの解放運動−が古谷宏事務局長より提案され、全員の拍手で承認されました。

部落解放三大闘争に勝利するための決議(案)を西村一孔副議長が、組織強化と部落解放をめざす決議(案を村上光幸副議長が提案し、承認されました。 次に、総会スローガンが議長団から提案され、これも拍手で承認されました。

 最後の議事である、総会宣言(案の読み上げを西田信彦副議長が行い、これも拍手で承認されました。

議長降壇の後、マイクが司会にもどり、「石川一雄さんの追悼と、第4次再審闘争勝利への決意をこめて、全員で『差別裁判打ち砕こう』の斉唱を行いたい」と呼びかけられ、参加者全員で再審闘争勝利の決意を込めた合唱をおこないました。

閉会挨拶は、村井孝次副議長が「今、久しぶりに『差別裁判打ち砕こう』を歌って、自分の年と同じくらいの年月を石川さんは闘ってきたのだと思った。何としても再審闘争を勝利しよう。若い世代にも運動を引き継ぎ、いばらの道ではあるが、共に歩んでいこう」と述べました。最後に松本紀久子副議長から「格差、貧困、差別のないよき日をめざして」と、全員による団結ガンバロウで総会を終了しました。

 

 

【集会スローガン】

「石川一雄さんの無念を引き継ぎ、再審無罪を勝ち取ろう!差別排外主義を許さず、部落解放―人間解放の『よき日』に向けた水平運動にまい進しよう!」