2017年 部落解放同盟京都市協議会定期総会 開催

 

 

 

 

530日、京都府部落解放センター大ホールで2017年部落解放同盟京都市協議会定期総会が開催され、120名が参加しました。来賓は京都府連より西島藤彦委員長、京都市より村上圭子副市長、隠塚功民進党市会議員、青野仁志公明党市会議員、自治労京都市職員篠原輝雄中央執行委員長、京都市水道労働組合河村勝治執行委員長、また前原誠司衆議院議員、泉ケンタ衆議院議員、福山哲郎参議院議員、それぞれの国会議員秘書の方々、社民党からは佐藤大さんも参加していただきました。

  主催者挨拶として、宮崎茂市協議長が「簡潔に3点訴えたい。まずは、部落差別解消推進法ができた。2009年の総点検委員会報告以来私たちと京都市との関係で言えば、様々な事業の打ち切り等、単なる法的空白という以上に後退した年月であったが、やはり差別は厳然としてあったということでできた法律だ。事業法ではなく、差別を解消するための取り組み、相談体制、教育啓発が書かれている。京都府ではさっそく人権の相談体制を整えた。京都市にも訴えていきたい。次に「うずまさ共生の郷」が開設した。マイノリティの受け入れだけでなく、採用職員についても障害のある方、マイノリティの雇用を積極的に行った。3つめ、地域活動、支部活動を何とか活性化してほしい。現在社会問題になっている、子どもの貧困やお年寄りの見守り、様々な事業が地域で展開されている。それらを、地域から裾野を広げてほしい。結びに、市協の部会を本格的に動かしていきたい。懸案の住宅入居基準についても、つい先日、住宅室から見直しの報告があったところだ。地道な取り組みが前進につながる。今年1年間がんばっていこう。」と述べました。

 

次に西島委員長も、特別養護老人ホーム「うずまさ共生の郷」のオープンについて「これから皆でがんばっていきたい」と述べた後、部落差別解消法については「1条に部落差別が現存する、この解決には国及び地方自治体の責任において解決をはかっていかなければならないと書き込まれた。とりわけ京都市においては隣保館が民営化するという事態において、片方で行政の責務が書かれながら、その責務に対しての具体的な施策を実践する受け皿がないわけで、どう具体化をはかっていくか。国との協議でも、厚労省は隣保館をしっかり活用して、そこでの体制を強化しながら相談活動を充実させると示された。府内の私のまちでは、さっそく専従の職員をそこに貼り付けて、一層きめ細かい、差別に苦しんでいる地域の相談を受ける体制をつくった。教育啓発については行政の根拠法が存在する。そしてもう一度改めて、部落の実態調査をしようということも謳われている。その責務の在り方についてもやりとりを進めていかなければならない」と述べました。さらに狭山の課題について「石川さん78歳。連れ居合いの早智子さんも大きな病気を抱えながら、満身創痍で今も懸命に全国を駆け回っている。万年筆に関する科学的証拠についても検察は何らの反論も出していない。このこと1点だけでも、あの万年筆がでっち上げであると証明された。何としても今年は狭山の勝利を勝ち取っていかなければならない」と述べ。この総会をとおして、1歩でも2歩でも私たちの課題を具体化するための議論が展開されることを期待するとしました。

また、村上副市長は「この4月から副市長に就任した。年々いっそう人権意識が重要になっていく気がする。お互いがお互いを尊重しあうということは様々な事柄に共通する。子どもの貧困しかりだ。そうした中「うずまさ共生の郷」が福祉と人権の拠点として立派な理念でオープンされた。京都市としてもこうした活動に応えるべく全力で人権の問題に向き合っていきたい」とご挨拶。隠塚議員は「地元の様々な取り組みにも皆さんの協力が必要。皆さんと共に、本当の意味で差別のない社会をつくっていく」。青野市会議員は「今後共どこまでもみなさんと共に取り組んでいく。来年は人権宣言70年の節目の年。来年も晴れやかに開催されることを祈念する」。組合を代表して篠原委員長は、「323日に2017年度の要求書を提出し、賃金闘争をスタートさせた。積み残された課題は多々あるが、現業職員の採用についても当局に強く求め道筋をつけていく」と挨拶しました。

 次に村井孝次副議長より祝電披露があり、来賓の方々は退席されました。

 

 その後、基調提案である「私たちは今、何をすべきか−これからの解放運動−」が菱田直義事務局長より提案され、全員の拍手で承認。部落解放三大闘争に勝利するための決議(案)を谷口英雄副議長が、組織強化と部落解放をめざす決議(案)を木下松二副議長が提案し、承認されました。

その後、今期、役員改選はないものの、報告として大会運営委員長に選任された中渡瀬允浩さんから、「谷口英雄副議長並びに、菱田直義事務局長より職務等の関係で辞任願いが出されており、両名の辞任願いを了承する。なお、補完は行わず、次期総会まで現三役内で代行していただく」旨提案があり、これも承認されました。

 

最後の議事である、総会宣言(案)の読み上げを西村一孔副議長が行い、これも拍手で承認されました。

 

議長降壇の後、マイクが司会の村上光幸副議長にもどり、万感の願いを込めて「差別裁判打ち砕こう」の合唱。閉会挨拶は、古谷宏事務局次長が「冒頭議長の挨拶にあったように、我々の喫緊の課題は部落差別解消法の具体化だが、本来は、そうした法がなくても我々が安心して暮らせる社会を実現することだ。様々な困難があるが、市協各支部の団結で乗り越えていこう」と述べ、全員の団結ガンバロウで、これから1年の運動の前進を誓いました。

 

 

集会スローガン

 

 

排外主義を煽り戦争へ突き進む流れに抗し、

           反差別共同闘争で、人権確立・部落解放運動を前進させよう」

 

 

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