今期第1回 市協まちづくり部会 開催 

 

924日、今期第1回市協まちづくり部会を、京都府部落解放センターにおいて開催しました。テーマは、「京都市住宅供給公社による見守り活動」と「京都市若者・子育て応援住宅」についてということで、住宅管理課から村上昭一郎課長からの説明を受け、行政からはその他オブザーバーとして、すまいまちづくり課から橋本一課長、人権文化推進課より大森淳課長が参加。京都市協からは各支部より9名が参加しました。

 各々の自己紹介の後、木下議長から「部落に限ったことではないかもしれないが、どこの地区も住民が減り、空き家が増え、放置できない現状にある。まちの活性化をはかっていきたい」と挨拶がありました。

 まずは、「若者・子育て応援住宅」について。説明によると、『子育て世帯に対する住宅支援のため、本来は低所得者向けの公営住宅を @目的外使用を許可することで、民間事業者に貸付 A民間資金によるリノベーションを行い B子育て世帯であれば所得制限をなくし C民間事業者が安価に提供する』この4つについては全国初の取り組みであるということでした。市内には現在公営住宅として23000戸の住宅があり、そのうち6000戸が空き家となっているとのこと。空き家のうち使用可能なものは一般公募にかけるが、傷みがはげしく公募が困難な住宅(公募困難住宅)の活用でもあります。

 このことは地域の活性化や、地域を出た若者が戻ってこられる仕組みづくりなど、市協が長年にわたって要求してきたことの一つの成果とも言うべき事案だということが事務局長からありました。昨年7月に第1弾の募集をかけ、1030日に第2弾を募集し、現在8割くらいが入居しているとのことです。

 意見交換では「入居者は自治会への参加を条件としているが、地元の住民との交流は円滑にいっているのか」や、「相対的に家賃が安価とは言え、低所得者層にとっては高い家賃設定ではないか」などの質問がありました。村上課長は、「これまでのところ、地域住民とのトラブルは聞いていいないが、まだはじまったばかりであり手探りの部分がある。今のところおおむね好評であると聞いている。一応12年という上限をくぎりとしている」などとして、試行錯誤的な要素もあることがうかがえました。今後も成果や課題について聞いていく必要と、現在「改良住宅」としては1か所で募集しているが、他の地域にも広げていくべきでしょう。

 次に見守り活動についの説明がありました。『今年6月から70歳以上の一人暮らしの方や、障がいをもっている一人暮らしの方を対象に調査がはじまっている。まずはチラシを全戸に配布して、その後、住宅供給公社の職員が1件ずつ訪問し、登録を希望するかどうかを聞き、8月いっぱいで終わっている。緊急時の迅速な対応につながることを目的として、見守りを希望する人を募り、希望した場合1か月に1回程度安否確認の電話をする。あるいは必要に応じて関係部署などへの取り次ぎ等を行う』というもの。

どれくらいの割合で希望があったかと聞くと、4分の1程度ということでした。意見交換では、「どの程度丁寧な働きかけができたのか」や「そもそも、チラシの文面について、自分たちの地域のお年寄りの場合、ほとんどの人が字を読むこともできず、かつてはルビもふっていたがそれもないので、理解ができなかっただろう」などの声があがりました。

 基本的に良い取り組みをはじめてくれた、との認識は市協メンバーで共有したものの、住宅供給公社職員の人員配置や福祉分野の知識等のスキル、人柄等、未知数な部分がかなりあり、説明する村上課長も具体的な把握に至っていない点もあったことから、今後また6か月程度経過したあとで、取り組みの成果について報告がほしいなどと伝えました。超高齢化がすすむ地域の現状において、実りのある活動となるよう期待したいと考えます。