リベレーションフェスタ2024

〜今年も雨予報を吹き飛ばし開催

 

9月15日(日)京都市下京区の梅小路公園・野外ステージ中央広場で、33回目のリベレーションフェスタ2024が開催されました。台風の接近が懸念され、午後からの雨予報も心配されましたが晴天にめぐまれ開催しました。

 

実行委員会を代表して、仲村良昭実行委員長は「本日も青空での開催がかない、みなさんの願いが届いたと思っています。今年は、私たち実行委員会が当事者の生の声を出し合いながら、人権啓発パネルを作成しました。日常の足元から人権・環境・平和を考える機会にして、市民の皆さんと交流していきたい」と挨拶しました。

また、木下松二京都市協議長は「部落解放同盟京都市協議会は、差別のない『共生と協働の社会創造』を目指し、部落解放三大闘争を日常闘争に結合させた取り組みを進めている。インターネット上での差別動画への対応や、戸籍の不正請求等、それぞれの現場での真摯な対応と同時に、人権条例の制定が求められている。世界的経済格差と社会変動による戦争や紛争、に反対し、引き続き多様な人々が共に生きることのできる社会をつくっていきたい」と挨拶。

来賓として、京都府連から平井としき委員長、京都市を代表して山本ひとみ文化市民局長が、それぞれ挨拶されました。

 

ステージ部門では、MMMMamas Moment Musical(エム・エム・エム ママーズモーメント ミュージカル)によるバイオリン、ピアノ、カヤグム(韓国・朝鮮の琴)などの楽器を演奏しました。若者と家族のライフプランを考える会(略称LPW)の皆さんによるライブでは皆がなじみ深いビートルズ等の曲を演奏。また吉祥院子ども六斎、久世和太鼓「白虎」は、地域の伝統の芸能を引き継ぐ熱演を繰り広げ、FDFダンスチームは、障がいを持つ子どもたちも、持たない子どもたちも元気いっぱいに踊り、会場を盛り上げてくれました。

 

 

人権啓発パネルコーナーでは、被差別部落の地名を暴露する人権侵害がインターネット上に広がるなか、33回リベレーションフェスタの新たな取り組みとして、実行委員会独自の啓発パネルを作成しました。昨年、被差別部落出身者らが全国の地名をまとめた書籍の出版やネット公開の差し止めを求めた訴訟が提起され、東京高裁は「差別されない権利」を認める画期的な判決が出されました。

こうしたうねりと相まって動画サイトやSNSでの人権侵害事案に対して、事業者に削除対応の迅速化や運用の透明化を義務付ける改正プロバイダ責任制限法が成立する等、課題の解決に向け一歩前進しましたが、いまだ多数の差別動画や差別書き込みが放置されており新たな投稿も後を絶えません。市内でも日常的に差別事象が横行しています。こうした様々な現在的課題について人権啓発コーナーで訴えました。

※なお、人権パネルの解説については、下記のリンクよりご覧いただけます。

リベレーションフェスタ2024_人権啓発展示_解説

 

       

 

京都市環境政策局ブースでは、プラスチックごみの分別啓発やリチウムイオン電池など適正排出などの啓発のほか、大型ごみの申し込み方法が変わるお知らせや、子ども達にスマートボールを通して分別をわかりやすく伝えるゲームコーナーを設置。また水道局はミストによる涼しさを会場に送りながら、水の大切さを伝えていました。今回、新たなコーナーとして京都市消防局による消防車両の展示や子供用防火服の着用体験など、子ども達から人気を集め、記念写真を撮っていました。また、野菜販売コーナーでは新鮮な野菜が並び、それぞれのブースの担当者は、ステージプログラムの合間にアピールをおこないました。

その他にも実行委員による恒例のそばめし、フランクフルト、枝豆、かき氷、ジュース等の模擬店も大盛況で、来場者と交流を深めていました。

            

 

閉会式では、西名フェスタ副実行委員長から「今年は、コロナ前に戻したフェスタの開催となったが、リベレーションフェスタにかかわる全ての関係団体、多くの共闘する仲間のおかげで、無事に終える事ができた。また新たな取り組みとして、実行委員会で作成した人権啓発パネルコーナーは大きな反響があった。来年のフェスタに向け既にスタートしている。しっかりと準備していきたい。」と挨拶し、次回への抱負を全員で共有しながらリベレーションフェスタ2024は終了しました。