「部落差別の解消の推進に関する法律」公布・施行にあたって

京都府連要請行動

 

 

 7月14日(金)午前11時より、部落解放同盟京都府連合会が京都府と京都府教育庁に対し、「部落差別の解消の推進に関する法律」公布・施行にあたっての要請を行いました。

京都府では、山田啓二京都府知事が対応し、西島藤彦京都府連委員長が要望書を手渡した後、意見交換しました。府連からは他に、宮崎茂副委員長、杜恵美子副委員長、平井斉己書記長が参加しました。

委員長からは、「京都府には、他府県の模範となるような先進的な取り組みを積極的に行ってもらいたい」、書記長からは「弁護士を起用した相談体制をさっそく確立してもらい、他府県からも高い評価を得ている」と述べると、知事からは「要望の内容は、すでに取り組んでいることでもあり、やっていけると思う。ただ、同和対策審議会答申の精神が染みついているので、その言葉を大切にしたい思いはある」と述べました。法律に書き込まれた部落差別という文言を大事にすべきということだが、その点は少し時間を掛けて議論していきたいとしました。次に、話題が2022年の水平社100年に移りました。あと5年で実際に部落差別が解消する社会への道筋をつけたい。ロードマップの作成をお願いしたいと述べると、知事は、そこは府市協調が大事であり、京都市とも協力できる体制を整え考えていきたいと述べました。

現在もなお、結婚差別が深刻な問題であることや、インターネットでの悪質な差別書き込みが海外を経由することから、取り締まる法律が世界規模である必要。また、地域での積み重ねが活かされる取り組みとして、ひとり親家庭支援や、フードバンクにまで話しが及びました。最後に文書での回答を約束し、要請は終了しました。

 

次に、教育庁を訪れ、橋本幸三教育庁が応対しました。若い世代の教職員に「同和」教育の経験が継承されていないという問題が西島委員長から提起され、教育庁は、確かに世代が変わってきているが、そうした中で法律が施行されたことに意味があると述べました。平井書記長も、「部落問題を人権問題と言い変えることで、部落差別が、他の課題の中に埋没してしまった側面はあると思う。あらためて現場での研修を」と訴えました。