2021年 部落解放同盟京都市協議会定期総会 開催

 

 

 

 615日(火)、午後630分より2021年部落解放同盟京都市協議会定期総会が京都府部落解放センターで開催されました。新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言により、昨年同様参加人数を50人にしぼっての開催です。

 開会あいさつが司会の古谷博事務局次長よりあり、水平社創立宣言を市協女性部の松本紀久子さんが朗読しました。議長団には、吉祥院支部の吉田渉さん、久世支部の岩井一喜さんが選出され、議事に移りました。

 はじめに、主催者を代表して宮崎茂市協議長が挨拶し、「3点ほど述べたい。一つ目は、このコロナ禍において、我々はこれまで人権を重んじて取り組みを進めてきたが、感染者だけでなく、自分の命を顧みず頑張っている医療従事者にまで差別的発言をするという、その事実を共有したい。2点目は、市協、各支部の水平社100周年の迎え方について。単なる通過点ではなく、一つの契機として福祉で人権緒まちづくりをどう進めるか考えていただきたい。3点目は、これからの総選挙について。人権3法の条例化やアイヌ振興法の具体化、LGBT法は自民党に拒まれている現状を踏まえ、私たちを支持してくれる、理解ある国会議員を選出していくことが重要。もうひと踏ん張り、私も皆さんと共に闘うことを誓い、市協を代表としての挨拶とする」と述べました。

 次に京都府連から平井斉己書記長が「京都市協においては、公営住宅のストック活用計画がどう進むのか、京都市財政が非常にひっ迫しているということで、当初予定していた様々な事業が、延期や中止に追い込まれる中で、我々としては人権を視座としつつ、地域に責任をもった団体として部落解放運動をしっかり進めていく立場から、歩みを止めてはならない。来年33日には京都市岡崎の地で中央本部主催の水平社100周年集会があり、その1か月後の4月2日には京都府水平社についての記念事業もある。ご協力をお願いしたい」と述べました。

 最後にこの4月に京都市副市長に就任した吉田良比呂副市長が京都市を代表して挨拶しました。「冒頭に朗読のあった水平社宣言を私も久しぶりに聞いたが、非常に深く重い宣言だと改めて感じています。京都市は今、二つの危機に見舞われている。一つはコロナ禍での感染拡大防止として市民のワクチン接種に全力で取り組んでいる。もう一つは財政状況の危機であり、バランスを崩した財政運営を健全化していかなければならない。ただ乱暴に整理はできないので地域や生活の状況を見極めながら進めていきたい。人権課長などを務めた経験から皆さん方と共に活動してきたこともあり、本日は非常になつかしい。今後ともよろしくお願いしたい」と述べました。

 通常の総会では、この後、連帯する労働組合や政党代表からもご挨拶を頂戴するところですが、この度は以上のご挨拶となり、代わりに多くの祝電、メッセージをいただきました。代表して自治労京都市職員労働組合 中央執行委員長森本尚秀様のメッセージを小林茂事務局次長が読み上げ、以下のお名前の紹介をしました。

 (全てのメッセージ)

京都市水道労働組合 執行委員長 森本 勝 

・京都市学校給食職員労働組合 執行委員長 橋本 正樹 様

・民主・市民フォーラム京都市会議員団団長 天方ひろゆき 様

・社会民主党京都府連合 代表 桂川 悟 様

・立憲民主党幹事長 参議院議員 福山 哲郎 様

・立憲民主 衆議院議員 泉 ケンタ 様

・国民民主党京都府総支部連合会 会長 衆議院議員 前原 誠司 様

  その後、基調提案である「私たちは今、何をすべきか−これからの解放運動−」が村上光幸事務局長より提案され、全員の拍手で承認。部落解放三大闘争に勝利するための決議(案)を村井孝次副議長が、組織強化と部落解放をめざす決議(案)を西村一孔副議長が提案し、承認されました。

 次に、総会スローガンが議長団から提案され承認の後、最後の議事である、総会宣言(案の読み上げを木下松二副議長がい、これも拍手で承認されました。

議長降壇の後、マイクが司会にもどり、閉会挨拶は、川瀬武副議長が「本日の話に縷々あった水平社100年については、その記念事業を通じてしっかり意義を確認していきたい。本日の総会で提案された内容を糧として今後の解放運動にとりくんでいこう」と述べ、全員の団結ガンバロウで運動の前進を誓いました。

 

集会スローガン

「差別排外主義と対決し、人権、平和、環境を基軸とする社会の確立をめざして、新たな部落解放運動を構築しよう」