水平社100年に 年頭の京都市表敬訪問
部落解放同盟京都市協議会は1月11日(火)午後4時30分より、京都市役所にて京都市へ表敬訪問をおこないました。宮崎茂議長をはじめ市協役員、平井斉己府連書記長、支部代表者など13人が参加しました。京都市側は吉田良比呂副市長、古川真人文化市民局長、山村敏雄共生社会推進室長らが対応しました。
市協側の自己紹介ののち、宮崎茂議長が挨拶で、「全国水平社100年という節目の年、4月2日は京都府水平社100年ということで、解放同盟にとっても100年前の先人が差別と貧困からの解放をめざして闘い進めてきて、今なお、部落差別が温存されているということは、私たちの力不足ではあるが、この100年を契機にあらたな運動をつくっていきたいと考えている。市内のまちづくりについても、単に住宅の建て替えだけではなく障害者のグループホームや、ひとり親家庭等、様々な人たちが共生できる社会、地域をつくっていきたいので、京都市には引き続きご協力いただきたい」と述べました。 次に府連を代表して、平井斉己書記長が、「100周年ということで、当時の若い人たちが、地域の人たちをある意味説得する形で、水平社運動をスタートさせたということは、画期的なことだった。ある意味で大衆運動、市民運動が100年間続いたということは、私たちとしては誇りに思っている。京都市においては、3月3日、さらには4月2日それぞれの100周年の行事に多く協力いただいていることに感謝している。私たちはこれを一つの契機として部落差別だけではなく、差別が少しでもなくなるように闘っていく。人権文化の息づく京都市のまちづくりを一緒に取り組んでいくことをお願いしたい」と挨拶しました。 続いて、京都市側の山村室長に進行をバトンタッチし、吉田副市長から「宮崎議長は、昨年の5月で議長に就任されて10年と聞いている。非常に長い間つとめられ、当初から『福祉で人権のまちづくり』を掲げて、生活に困窮され、課題を持っておられる方々の自力更生に向けて取り組んでいる。コロナウイルスの蔓延によって、社会的に弱い立場の方々の存在がクローズアップされてきている。そうした中、皆さん方の運動を心強く思っている」と挨拶。続けてインターネット上の誹謗中傷や、水平社100年に触れ、将来的な都市の在り方を見据え、しっかり進めていきたいと述べました。
引き続く懇談では、宮崎議長がコロナウイルス感染拡大で予定していた行事の縮小を余儀なくされていること。平井書記長は現在進行中の団地再生について、全国のモデルにもなる事業であり、かつて生じたような「部落だけいいね」ということにならないように等の提言がなされました。川瀬副議長は、住宅室が公表した住宅活用指針に、今回久世、辰巳、改進地域が入ったこと。部会等の勉強会が非常に役立っていると述べ、今後も情報交換が重要であることを確認して、訪問を終えました。
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