2014年 部落解放同盟京都市協 各支部支部長新年挨拶

 

 

千本支部 支部長 谷口 英雄

 

明けましておめでとうございます。

昨年は「きたけん」でも取り上げた50年を迎えた狭山事件や、在特会による朝鮮学校へのヘイトスピーチをはじめ、悪質な人権侵害事件が多発し、差別排外主義による確信犯的な差別扇動が横行しています。土地差別調査や大量戸籍等不正取得事件など、部落を忌避し、差別−排除する陰湿な差別事件も続いています。

そうした中、千本支部では、長年にわたり継続されてきた夏祭りを、原点に帰ってもう一度盛り上げようと、NPOくらしネット21をはじめ地元で活動しているダンスサークル(FDF)や佛大のジャズサークルなどを巻き込んで、地域活性化に取り組んで来ました。今年もあらゆる団体と協力し「教育・福祉・人権」のまちづくりを目指していきます。

 

 

田中支部 支部長 梅井 義行

 

 新年明けましておめでとうございます。

 仲間の皆さんに念頭のご挨拶を申し上げます。政権が交代し「人権委員会設置法案」が廃案となった今日、景気政策も場当たり的であり雇用を中心とした社会情勢は厳しくなる一方で、貧困格差が拡大しています。

 そのような中、第二次安倍内閣は憲法改悪・軍事強化しようと躍起になり、自衛隊を「国防軍」にすることや、国民の反対のこけを押し切り「知る権利」侵害への器具が残ったまま強権的に「特定秘密保護法」を成立させるなど軍事大国化の地ならしをし、戦争への道にすすんでいます。

 このように、社会不安が広がるほど差別や排外主義をあおるものが台頭し、部落差別をはじめとする差別が強化されます。厳しさの極限に達している今こそ、先人たちの熱い思いと遺志を引き継ぎ志のあるものが団結し、地元に信頼される地道な活動をすすめていく決意であります。

 

  

錦林支部支部長 支部長 森下 信一

 

謹賀新年

 私たちの運動が時の政治と経済状況に翻弄されてきた歴史に照らせば、一昨年末の衆議院選挙結果に続く昨夏の参議院選挙は又も一方に流される愚選に終わりました。その後、都知事選をめぐる金権を見ても、その病巣が社会の根幹にある以上、その政治家に対する選民にこそ真贋を見極める力を鍛え備える事が求められています。政治家の立ち居振る舞いと表層に囚われていては行動の本質が歪みます。年頭にあたり、そのような厳しい状況が何一つ変わっていないことを皆様とともに確認しなければなりません。妥協と柔軟を混同し原理と革新を言換えるようなしがらみの地方分権、あるいは、しがらみに埋没する運動は欺瞞となります。物質的商業的なものにこだわることなく、素直に私たちの主権を守る運動を推し進めましょう。

 

 

東三条支部 支部長 木下松二

 

兄弟姉妹みなさん!闘う仲間のみなさん!新年明けましておめでとうございます。

現在わが国は戦争のできる国になろうとしています。そこには人権や平和は否定され、差別が肯定されると言うことになるのです。福祉予算を確保することを理由に消費税率を上げることになりましたが、生活保護費は大幅に削減され、就労の場を奪われた多くの人々の生活は益々疲弊します。また、国民の間に分断を持ち込むことにもなりました。

部落差別は強化され、私たちの人権は否定されます。これに対抗するためには確かな理論学習に裏打ちされた差別糾弾闘争に勝利し、自らの人権を守っていくことが急務です。

互いに日々忙しい生活に追われていることだと思いますが、少しでも条件を整え、少しでも前進して、部落差別のない社会の実現に向けて共に頑張りましょう。

 

 

西三条支部 支部長 松下博之

 

新年あけましておめでとうございます。

 私たちは、これまで地域と自分に誇りと勇気を持ち続ける部落解放運動を進めてきました。今年は、地域コミュニティ活動の拠点でもある、中京いきいき市民活動センターは旧学習センターへ移転し、跡地に障害者や高齢者等の福祉施設整備が着工されることになりました。1997年から言い続けてきた「福祉で人権のまちづくり」運動のシンボル的な施設が現実のものとなり、今年は支部にとって運営法人と連携して、地元に愛される施設を協働で進めたいと思います。さらに、地域密着型の施設運営を進めてきた「中京いきいき市民活動センター」の指定管理者制度も最終年度をむかえ、次期の体制を確保するために、NPO法人あかしやふれあいネットワーク等と連携して内容の充実を図り、学区外にも裾野を広げて「進化」を図りたいと思います。

 朱雀第四学区に西三条があってよかったと言われる福祉で人権のまちを更に目指して、今年も支部員と一緒になってがんばっていきます。

 

 

吉祥院支部 支部長 西村 一孔

 

2014年 明けましておめでとうございます。

昨年は、京都市協議会に、御支援、御協力頂き誠にありがとうございます。

さて、昨年11月26日に安倍政権なるもと、「特別秘密保護法案」なるものが、衆議院を通過しました。

それも、わずか44時間の審議で採決され衆議院通過し、世論の反対意見をも無視した中、強行成立させました。

何でも国の都合で秘密にされる危険な社会が来るのではないか、また、その先には、

憲法9条が改正されるのではないか、大変危惧するところであります。、格差社会の流れが押し寄せる今日、社会運動と言うのが現在感じられない原因は、インターネットなど個人的なネットワークで満足し、あるいは、社会との関わりが気薄な人が増えたのではないか、そんな中で、陰湿な落書きに満足しつつ、はけ口にしている人が増えてると思います。

我々を取り巻く情勢は、今年も大変厳しいところではありますが団結のもと、共に頑張りましょう。

 

 

久世支部 支部長 丸山 勝

 

新年明けましておめでとうございます。

一昨年12月の衆議院選挙、昨年7月の参議院選挙で圧勝した政府与党は、その数の力で昨年暮れに特定秘密保護法の強行採決や武器輸出三原則の崩壊等、民意が届かない危機的な状況を生み出しています。

しかし一方では、ヘイトスピーチをはじめとする朝鮮学校襲撃事件に関する京都地裁判決、障害者差別解消法やいじめ防止対策推進法の成立、さらには婚外子に対する相続差別違憲判決等、人権侵害により切実な問題を抱えている人たちの粘り強い運動の成果も見え始めています。こうした運動との協調協働により、長年、私たちが求め続けている人権侵害救済法制定を勝ち取りましょう。

私たち久世支部は、地元久世において久世桂川・新川環境整備事業によりできた「久世ニューリバー公園」で「河川美化活動」や「京都レインボーフェスティバルin久世」などの事業を行い、部落差別の垣根を越えて、多くの人が集い語り合う中で久世地域全体の交流と連帯を進めてきました。久世における部落解放運動が環境改善や人権確立のために果たしてき役割を再認識し、今後とも信頼される部落解放運動を構築していきます。

 

 

辰巳支部 支部長 村上真次

 

 明けましておめでとうございます。

 昨年、ヘイトスピーチという言葉が、流行語大賞の候補としてノミネートされました。憎悪、抹殺を呼びかける差別街宣がそれだけ公然と、そして激しくおこなわれた結果であり、やりきれない思いがします。私たちをとりまく社会が、それだけ病んでいるわけです。

 しかし、希望も見えています。10月の京都地裁判決は、人種差別撤廃条約を援用してヘイトスピーチを断罪する画期的なものでした。6月に成立した障害者差別解消法は、差別の禁止だけでなく、合理的配慮をしないことも不法行為としています。9月には、婚外子への相続差別を違憲とする最高裁判決が出ました。人は、どのような環境に生まれるか選ぶことはできません。当たり前の判決ながら、苦難の道を歩んできた人たちのたたかいが結実したものでした。

 私たちは、これらのたたかいの成果に力をもらい、部落の完全解放をめざしてたたかいつづけます。いかに情勢が厳しくても、自信を失わず、連帯を深め、仲間とともにたたかいつづけます。

 

 

 

改進支部支部長代行 松田 敏明

 

 2014年の年頭にあたり、改進支部を代表して、ご挨拶と新しい年に向けての取組に挑む決意について申し上げます。

 衆参議員で与党が過半数を占めることになり、安倍政権は、戦争のできる国づくりに突き進んでいます。しかも、アベノミクスにおける経済政策は、大企業だけが潤う結果につながりかねない他、社会的弱者層の切り捨てに一層の拍車がかかっています。

 昨年は世界人権宣言六五周年という節目の年を迎えましたが、このような社会状況に比例して、部落差別をはじめとして、人権が踏みにじられる事件が多発しています。

 このような中でこそ、解放運動の真価が問われています。私たちは、社会状況を的確にとらまえ、解放運動に参画する一人ひとりが強い自覚と目的意識を持って、これまでの取組に創意工夫を重ねた闘いの構築で、部落完全解放の展望を切り拓いていかなければなりません。共にがんばりましょう。