2018年 京都市表敬訪問

 

 

 

 

 新年にあたり、部落解放同盟京都市協議会は、1月9日京都市へ表敬訪問し、宮崎茂市協議長をはじめ、市協役員、各支部長等10名が参加、京都府連からは平井斉己書記長が出席しました。京都市からは、村上圭子副市長、吉田良比呂文化市民局長、土井保志くらし安全推進部長らが応じました。

 村上光幸副議長が進行を務め、市協参加者の自己紹介の後、宮崎議長があいさつし、「今年は世界人権宣言が採択されて70年という節目であるが、この宣言をもとに様々な条約が発効している。政府は憲法改正と言うが、9条を変えることより法の下の平等を定めた14条を尊重する立場から、人権を大切にする運動を進めていきたい」と述べました。府連からは平井書記長が「京都市は子どもはぐくみ局を新設したが、私たちも子どもたちの自立と自己実現を願っている。まちづくりに関しても、人権や住民への福祉という視点に立って支援をお願いする。「うずまさ共生の郷」の運営は軌道に乗ってきたが、職員体制についての悩みがある」と挨拶しました。

 続いて、京都市側の紹介を土井部長が行い、村上圭子副市長は「人権問題解決に向けては様々な角度の取り組みがあるが、とりわけ高齢者に向き合う実践的な取り組みとして『共生の郷』はありがたく思っている。大きな流れは、差別を解消する方向に向かっていると思うので、京都市も社会の変化に合わせて、一緒に取り組んでいけたらと思う」と挨拶しました。

 その後懇談となり、京都市が今年世界自由文化都市宣言から40年という節目を受け、冒頭宮崎議長が述べた世界人権宣言70年とのコラボレーションとして取り組めないかという提言について、副市長も同意しました。また文化都市とヘイトスピーチは根本的に矛盾していることから、それへの対応についても意見交換しました。平井書記長は府議会議員の立場から、府有施設の利用制限について要望しているが、京都市もヘイトスピーチを許さないという毅然とした態度表明として、市有施設に関する条例を研究、検討してほしいと要望。一方、文化に係わっては、歌舞伎や作庭など、我々部落の選民がもともと携わっていたことが出発であるという歴史的経過についても共有しました。

 最後に副市長は、「我々もヘイトスピーチは本当に許せないと考えている。条例については市民の共感をいただき前に進めたいと思う。誰かを貶めないと自分の立ち位置を確保できないという貧しさ、心の闇、それは良くないとみんなで確認したい」と述べました。

 内容の濃い意見交換で、予定の時間を10分ほどオーバーし、30分ほどで2018年新春の訪問を終えました。