部落解放・人権政策確立要求京都市実行委員会第28回大会 開催
2014年12月10日、午後6時より、京都府部落解放センター4階ホールで部落解放・人権政策確立要求京都市実行委員会第28回大会が開催され、65名が参加しました。 部落解放同盟京都市協議会の村上光幸副議長の司会により開会し、議長団には京都市小学校同和教育研究会の林田清文会長と、京都市立中学校教育研究会人権教育部の澤田清人会長が選出されました。 主催者挨拶では、宮崎茂市実行委員会副会長が、10月に行われた部落解放研究第48回全国集会を成功裏に終え、ご協力をいただいた事への御礼、戸籍等不正取得に対する取り組みとして、被害通知と事前登録制度が京都府内26市町村で整ったこと、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムへの法規制や、人権侵害の被害を受けた人々への救済法の必要性を訴えました。次に来賓として、京都府実行委員会平井斉己事務局長が、障害者差別解消法制定の意義、朝鮮学校襲撃事件に関する被告への損害賠償請求が最高裁で確定したことに触れ、「市実行委員会に参加されているみなさんの力を結集し、差別を許さない法律のために取り組みをお願いしたい」と挨拶。また、京都市より平竹耕三文化市民局長が門川大作市長のメッセージを代読し「人権課題の真の解決のためには法整備とともに市民一人一人が人権の大切さを意識し行動する社会の実現をめざす必要がある」と述べました。また、自治労京都市職員労働組合の石川彰人委員長が、働く者の立場から、正職員が削減され非正規労働者が増えている現状と社会的格差の広がりへの危惧と、公務労働者としては、地域に密着したサービスの遂行が困難になっている状況を訴えました。政党からは民主・都みらい京都市会議員団より小林あきろう議員が、安倍政権において集団的自衛権容認を閣議決定し、特定秘密保護法の施行等の暴挙を批判、社会民主党京都府連合より桂川悟代表も戦争遂行へ突き進む政策への危機感を訴えました。 メッセージ披露を谷口市協副議長が行い、来賓の方々が退席し議事の進行に移りました。 菱田直義事務局長が第27期の活動報告を行い、京都商工会議所の西田敏光総務部長が会計報告、京都人企連より長谷川晴久会計監査が会計監査報告を行い、参加者の拍手で確認されました。続いて、菱田事務局長の基調提案、また西田会計の第28期予算案が承認され、役員人事の選出を、古谷宏市協事務局次長が提案。新会長に、浄土真宗本願寺派京都教区教務所の原眞見所長が就任しました。就任挨拶で「皆さんと一緒に、差別をしっかり見抜き、民族、宗教、出自、性、あらゆる違いを認め合いながら、互いが互いを尊重し合う、心豊かに生きることのできる社会に向けて歩んでいきたい」と述べました。 最後に、大会決議案が、同和問題に取り組む京都府宗教者連絡会の加藤章善議長から読み上げられ、全員の拍手で確認されました。 世界人権デーであるこの12月10日に、人権よりも国家秘密を優先しようとする「特定秘密保護法」が施行されるという当日の大会、また総選挙のただ中にあり、今後の日本の将来に対する危機感を参加者一同で共有しながら、全ての議事を終えました。
引き続き、京都市実行委員会が毎年開催している独自事業「考えてみませんか、あなたの人権、わたしの人権」が開催され、大阪人権博物館館長で、歴史研究者の朝治武さんより「「全国水平社創立宣言−世界記憶遺産登録へ向けた経過と今日的意義−」とのタイトルでご講演をいただきました。
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