衆議院選挙結果を次のたたかいへ
10月27日投開票の第50回衆議院議員選挙では、部落解放同盟京都府連合会として政策協定を結び、推薦を決定した候補者5人のうち、3人が当選、2人が落選という結果となりました。
市内の候補者としては特に現職の泉健太さん、北上圭朗さんの他、京都1区において立候補を決意した新人の平竹耕三さんに対し、京都市協として特に全面的に支援するとの決定のもと、10月22日には解放同盟京都市協議会、自治労京都府本部・京都市職の合同で「平竹こうぞう個人演説会」を開催し120人の参加を得るなど、最大限の応援を展開してきました。立憲民主党からは、長年衆議院選挙で候補者を擁立できなかった1区(北区・上京区・中京区・下京区・南区)での悲願の擁立ということで、平井斉己府連委員長をはじめ、当日は福山哲郎参議院議員も、北海道(岩見沢)の遊説から駆け付けるなど総力を上げましたが、惜しくも当選に至りませんでした。
平竹さんについては、2013年から京都市役所文化市民局長を務め、私たちの取り組みに京都市を代表とする挨拶に何度も訪れてくれたという縁があり、また2022年「水平社創立100周年記念式典」に際しては、当時ロームシアター京都館長を務める立場で、私たちの事業に賛同する思いで、世界的指揮者である小澤征爾さんが毎年年間スケジュールで貸し切っていた日程について、直談判をして融通してくれたことで、創立記念日である3月3日に「京都会館」での開催が実現できたという「恩義」がありました。
現在も京都産業大学文化学科の教授を務めていることから、生涯にわたって文化にかかわる仕事に携わってこられた平竹さんは、隣の行政区である大阪府での政党「維新」の躍進が、文楽や人形浄瑠璃をはじめとする文化芸術を根こそぎ蔑ろにした現状を深く憂い、京都でその二の舞を許さないという強い決意があったこと。また、大学の教員となった経験から、現在を生きる若者たちがいかに経済的に困窮し、精神的にも希望をもつことができないかを痛感し、そうした現状を変えるために立候補を決意したと訴え、私たちに大きな感銘を与えてくれました。
今回の選挙では全国的に自公が過半数割れとなり、立憲民主党、国民民主党など旧民主党勢力が議席を回復しました。嘘と詭弁を駆使し、国民を愚弄してきたこれまでの政治に対し、今回ばかりは反省を求める人々の意思が現れたと言えます。これまでにも増して不透明で危うい世界状況において、この選挙で選ばれた議員一人一人が、この困難な状況を改善していく強い責任を負っているという自覚のもと、誠意を持った活動を展開してほしいと思います。そして、こうした状況にもかかわらず、投票率は53.85%と戦後3番目に低い水準であったとの結果について、人々の政治不信がいかに深いか、社会を変えていく手ごたえからいかに遠く生活せざるを得ないかに思いを致すべきと考えます。
そのことは私たち一人一人の日頃の活動に対しても問われることとして、「社会を変えることは可能だ! 差別をなくすことをあきらめない!」と訴え続け、次の闘いへとつなげていきたいと思います。
|