左京東部いきいき市民活動センターを訪ねて
聞き手 m:宮崎議長 話し手 s:瀬戸センター長
m:各地域のいきいき市民活動センターを訪ねて、現状についてのお話をうかがう3回目になります。今回は、左京東部いきセンです。よろしくお願いします。では、さっそくですが、管理委託をしている(株)マンアップの応募のきっかけについてお聞かせ願えますか。 s:きっかけというのは、もともとマンアップは滋賀県に本社があって、人材派遣会社をしています。そこであちこち、指定管理の館を実際に取り組んできています。その実績があって応募しました。全く管理も知らないのにできないですから。職員である僕らも会社から雇われています。 m:会社としては、いくつくらい指定管理を受けてますか? s:2〜3カ所です。経費的にどこの行政も予算的に厳しくなっていますし、取り組んでいけば行政の経費削減に役立つのではないかということです。 m:昨年4月から指定管理を受けて、ここ1年は事業の進捗はどうですか。 s:市民活動活性化の取り組みは、子育てセミナー&懇談会、インターネット講習会、利用者交流会の3つを行いました。子育てセミナーは「正しい育児方法と育児に関する根本問題」ということで5ヶ月ほどやってきて、意外に育児に関する参加者の反応が好評でした。前半1時間ほど説明で、あとは懇談会をするんですが、そこでいろんな悩みも言えますし、気楽にいろんな事が相談できるということで、こんないい講習会はないと。 m:参加者は何人でしたか? s:8人です。 m:地域の周辺から来られた方々でしょうか。地元の住民もいますか。 s:地元の方は少ないですね。子どもたちが少なくなっているというのか、少子化が進んでいるので、保育所から2人ほど来られてましたが。他は、遠くと言っても、そんなに遠くでもない。中学校区くらいの範囲ですね。それから、インターネットも、受講者が18名ありました。市民新聞に1回しか載せられないんです。募集が。2回目載せたらもっと参加者は増えるんですけど。 m:内容的には、例えばワードやエクセルに3ヶ月というような募集ですか。 s:1ヶ月で終わろうと思ったけど、週に1回コースですから、1ヶ月で4回なんです。やはり10回から12回くらいは受けてもらわないと身につきませんので、結局4ヶ月を原則としてやろうということになって、コースをかえながら、9月から年末までと、1月から4月までと。今度、4月から3回目をやっています。 m:全くパソコンは初めての方とか。 s:そこそこできる人が多かったです。全く初心者の方もいたけど、先生の教え方もいいと言って、けっこう皆さんすぐに上達されて、すぐに中級クラスに。今仕事に生かしてやれてる人もいますし、町内会の役員をされてる方などは地域活動に役立ててもらってます。 m:これは、錦林の地域の人と、周辺の人でしょうか。 s:高岸町の方は2〜3人で少ないですが、それ以外の所から来ています。 m:利用者交流懇談会というのは? s:これは利用者の発表会です。交流の意味もあって、音楽系が80%、ダンス、体操が10%、あと、杖道。あれは、剣にまさる術があるんですね。そういう先生が全国におられて、ここの近くにも1人おられて、だから生徒さんが大阪からも来られてました。 m:音楽系というのは、 s:ピアノ、コーラス、大正琴、それから、音楽を流しながら瞑想のような。太極拳とも違って。 m:そしたら、ピアノの好きな人がここを使わせてというグループごとに年に1回、発表してもらうと。 s:そこで交流して、懇談すると。けっこうレベルが高いです。前の席に地区の方が来られたんですが、こんないいイベントないと、感激していました。 m:これは、センターが呼びかけて行ったわけですか。 s:センターが呼びかけて、自分たちでやろうということで。チームを作って発表。今年は、岡崎の「音の風」というのがあって、それも一緒にやろうということになっています。岡崎との交流ということになります。午前中100人、午後も120人、けっこうたくさんの人が来てくれました。 m:グループというのは、周辺からたくさん。 s:不思議ですが、仲間が集まるんですね。 m:ここは防音の部屋があるんですね。 s:音楽室があるんです。あと、3階の多目的ホール(体育館)。体育館はバスケットが大きな音がするでしょ。それもなんとか、冷暖房完備で閉めてやってますから、そんなに問題にならないです。ただ、ブラスバンドの演奏だけはお断りしています。 m:利用者は、学生さんなども多いですか。 s:多いですね。 m:ピアノ教室は、子どもさん? s:コーラスは、ママさんコーラス、ピアノは個人でされています。 m:男女比率はやはり女性の方が多いですか。 s:もう、女性の方が85%くらいです。 m:自主事業としてはどんなことをされてますか。 s:筋力アップ体操や、太極拳、それから、足もみ教室。血の巡りがよくなるから、腰の痛みがなくなるとかね。腰痛改善ができるんですね。これも高齢者向けですけどね。筋力アップ体操は、最近は美空ひばりの曲に合わせて、いろいろ振り付けをしながらやっておられます。 m:講師になる方は、どこから来られるんでしょうか。 s:講師は、決まった専属の先生がおられて、教えてくれてるんですね。 m:これは、参加者の方が、何がしかの利用料や謝礼で来てもらってしているということですか。例えば、やってもらうだけじゃなくて、自分でもできるようにするんでしょうか。 s:赤ちゃんの夜泣きを直す足もみとか、そういういろんな術があるんですね。 m:その講師の選定はどなたがされるのですか。 s:これは、マンアップがしています。 m:それから、地域や団体との連携活動は、どのように進めておられますか。 s:この「市民活動センター」というネーミングがね、覚えてもらうためにビラ作って、1件ずつ配って、「地域づくり推進課がこういうことでやってるんです」と説明してもね、「いきいきセンターって、そんなん、聞いたことない」とか言って、やっぱり、もう少し売り込まないといけないなと思っているんです。そういうことで、去年は情報宣伝活動に力を入れたという程度で、提携活動がほとんどできてないんです。これから、今年度は、花壇をつくって一緒にしようかとか、ゴーヤ作りしようかとか、そういう所までいかないといけないと思います。 m:事業運営の基本となるコンセプトなどはありますか。 s:地域の活性化を図るために、できるだけ安く、施設提供をする。当然1時間100円と、1時間500円は決まっていますが、これほど格安の所は全国的にも少ないですね。だから、そういう所を生かしていって、それと利用されているサークルや団体さんに気持ちよく利用してもらうと。継続的な利用をしてもらわないと、意味がありませんので、トイレ掃除なんかも、空いている時間があれば、しょっちゅうするように心がけています。それから、もう一つは、京都市民に対していい情報の発信基地となるように。で、今、あいている部屋の情報など3ヶ月先まで発信できますので、市のHPを利用させてもらいながら、情報発信しているんです。また、HPも今作り直しているところなんですが今年の7月くらいまでに、新しいHPをつくろうと準備しているところです。 m:ここは、昨年度から建物としては旧コミセンは現在使われていなくて、旧学習センターの管理委託をされていますが、部屋はいくつくらいあるんですか。 s:部屋の数は会議室が8つ、それと体育館ということで、けっこうあります。 m:現在抱えている課題や問題点があれば、聞かせてもらえますか。 s:施設は、利用者のクレームや苦情がきたことはないですね。もともと学校で使っていたから、けっこう、設備が行き届いているんです。ただ、エレベーターはないので、歩いて上の階にいかないといけない。上がりにくい人は、スリッパを脱いで裸足で手すりを持ちながら上がっています。4階に料理室があるんです。去年、視聴覚障害の方が利用されたんですが、それも、何も問題がなかったです。意外に施設の内容について苦情が来たことがないですね。 m:今後の抱負について聞かせてください。 s:利用者に対する貸館を前年度よりも増加させたいと考えています。また、地域市民を支援するための活性化事業も、1項目ずつ増やしていこうということで、市に対しても、去年は、3つだったけど、4つか5つ取り組みができましたと報告ができるように目標を立てています。役立つセンター、存在価値のあるセンターを目指して努力して行かなくてはと考えています。
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