リベレーションフェスタ2017

 

嵐に負けず、場所を変え開催!

 

 

  毎年秋空の下開催するリベレーションフェスタですが、今年は西へ逸れるはずの台風18号が、ブーメランのごとく日本列島に舞い戻り、予定していた917日はまさに近畿を直撃、暴風と大雨の天気予報でした。15日午後、中止の案もありながら、ぎりぎりの判断で、京都府部落解放センター4階の大ホールに場所を移し開催することになりました。

 

1130分、消防音楽隊が入場し、いつものようにオープニングセレモニーが始まりました。音楽隊は「小さな世界」を演奏、続いて仲村良昭実行委員がリベレーションフェスタ2017の開催を宣言しファンファーレが鳴り響きました。

 

はじめに、村上光幸実行委員長が、「今年も人権・環境・平和を大きなテーマとして、足下から人権文化を発信する、また新しい自分を発見する機会となるよう願っている」と挨拶。続いて、京都市協議会の宮崎茂議長が「残念な天気となったが、7月から実行委員会を立ち上げがんばってきた姿があり、今回もやりきろうと判断した意気込みに敬意を表する。昨年12月に成立した部落差別解消推進法が他の人権課題とともに裾野を広げていくためにも、市民レベルで取り組むフェスタは大切な取り組み」と述べました。平井斉己京都府連書記長、吉田良比呂京都市文化市民局長と挨拶が続き、京都市地域女性連合会の佐伯久子会長は、「民踊の披露を断念したのは残念だったが、練習の成果を来年披露したい」と挨拶。また悪天候の中多くの国会議員、市会議員、解放共闘の仲間もかけつけ、民進党泉ケンタ衆議院議員、福山哲郎参議院議員からも挨拶をいただきました。公明党からは、青野仁志市会議員、国本ともとし市会議員が登壇し、代表して青野議員より挨拶がありました。また、大道義知市会議員が前段に、西山信昌市会議員が中盤に参加されました。最後に部落解放京都地方共闘会議の高橋直樹副議長、京都市環境政策局より山田哲士局長が紹介されました。

フロアでは時間短縮のため、そばめし、牛串カツ、フランクフルトなど、オープニングの最中もすでに匂いをふりまきながら調理され、販売が始まっていました。

 

 ステージプログラムに移り、はじめに、LPW(若者と家族のライフプランを考える会=Life Planning Workshop)より、自らもひきこもりを経験した当事者として、就労支援やライブ活動に取り組んでいる田中きょうさんが、「島人ぬ宝」やしんどい気持ちの人を励ますオリジナル曲などを披露しました。

 次に、出店している各コーナーのアピールがありました。カラーセラピーでは、ぬり絵の脳活性化、特に女性たちにとって日頃のストレスや悩みが、カラフルな色に接することで和らぐ効果について。聴覚言語障害センター第2あおぞら就労支援事業所は、日頃の活動についてと、本日のお菓子の販売について。京北町で農業を営む水上農園は、 西三条のひとり親家庭支援事業に野菜提供をしている縁で、今年はじめて参加した経過について話しました。また、人権啓発パネルコーナーでは、「部落差別解消推進法」の施行とその内容を知らせる展示が行われました。

 

 次に、ミュージシャンの朴保さんが、台風を懸念しつつ東京から駆け付け、ソウルフルな歌声を解放センターホールいっぱいに響かせました。この世界でおこっていること、この国でおこったこと、「気付いて、忘れないで」という思いを、祈りにも似た歌詞で唄うオリジナル曲を曲披露。また「イムジン川」「竹田の子守歌」など、エスニシティ、反戦、平和についてメッセージ性のある唄を、優しく力強い歌声で熱唱 しました。最後の曲「花咲かしょうら夢咲かしょう」では参加者も手拍子と歌で気持ちを一つにしました。

 

   3番目に登場したのは、千本地域を拠点に、障害を持った子どもたちもメンバーに迎え活動しているNPO法人FDFヒューマンライツダンススタジオの皆さん。元気いっぱい踊る姿に、会場が一体となって盛り上がりました。

 最後は、恒例のビンゴゲームが行われ、「豪華賞品」の獲得に向け子どもたちをはじめ参加者は一喜一憂していました。閉会式で古谷宏副実行委員長が来年の開催を誓い、第28回のリベレーションフェスタを終えました。

屋内での開催は初めてのことで、実行委員も当初不安な面持ちでしたが、述べ500人ほどの来場者をむかえ、規模を縮小しつつも梅小路公園の雰囲気を再現することができ、猛烈な勢いで片付けを終えたスタッフは、一様に安堵の表情を見せていました。