2022年 部落解放同盟京都市協議会定期総会 開催

 

 

 

 89日(火)、午後630分より2022年部落解放同盟京都市協議会定期総会が京都府部落解放センターで開催され、50人が参加しました。

 開会あいさつが司会の古谷宏事務局次長よりあり、水平社創立宣言を市協女性部の松本紀久子さんが朗読。議長団には、千本支部の西名貴史さん、田中支部の竹村忠裕さんが選出され、議事に移りました。

 はじめに、主催者を代表して本日をもって退任される宮崎茂市協議長が挨拶。「2011年の就任以来、11年の任務を終える総会となった。就任当時、京都市協は京都市との関係性など非常に厳しい状況だったが、皆さんの協力のもと、3部会の立ち上げにより大きな成果を生むことができたことが、退任の大きな柱です。戸籍の不正取得では、事前登録型本人通知制度が京都ルールとして全国的にモデル化した。まちづくりでは、建て替えをめぐって未登記問題を指摘しつつ前進させてきた。地域での社会貢献として特別養護老人ホーム『太秦共生の郷』の立ち上げ、そして水平社100年を皆さんと祝うことができた。100周年ということで新たに制作した映画『破戒』では、自らカミングアウトする前向きな丑松の姿があった。私としては、京都府連の副委員長という役職もあと1年半で終えることとなるが、当面は来年の平井書記長の府議4期目にむけて、力を注ぎたい。これからも市協に結集してその知恵や情報を各地域に生かせば、ますます発展すると信じている。11年間本当にありがとうございました」と述べました。

 次に京都府連から平井斉己書記長が「水平社100年に関して、中央の取り組みも京都府連でも、市協のみなさんには大変お世話になった。7月の参議院選挙についても、厳しい闘いだったが、福山哲郎さんの勝利を何とか達成することができ、これも、地域のみなさんのおかげと福山議員本人も非常に喜んでいた。宮崎議長が11年間にわたって、厳しかった京都市との関係を改善、市内の部落の解放運動に関しても闘いの方向性を示してくれたことに心から感謝したい。この社会にはまだまだ差別があり、部落解放運動の意義は苦しい時代にこそ発揮する。これからも共に連帯して闘おう」と述べました。

 最後に吉田良比呂副市長が京都市を代表して挨拶。「宮崎議長が福祉で人権のまちづくりということで、弱い立場の人に寄り添って活動するという信念を、ぶれることなく11年間掲げ、地域共生の社会づくりに取り組んできたこと、改めて敬意を表したい。島崎藤村原作の「破戒」が映画化され、私も封切後すぐに見て感銘を受けた。格差社会と言われる中で、あらゆる差別や人権課題にしっかり向き合って、誰一人取り残さない、SDG’Sの実現に取り組んでいきたい。」と述べました。

 今年も、労働組合や政党関係者のご挨拶をご遠慮願い、祝電、メッセージの対応をお願いし、小林茂事務局次長が、自治労京都市職員労働組合執行委員長 森本尚秀様のメッセージを代読し、以下の方々のお名前が紹介されました。

京都市水道労働組合  執行委員長 森本 勝 様

京都交通労働組合 執行委員長 佐田 悟 様

京都市学校職員労働組合 執行委員長 丸本 早苗 様

京都市学校給食職員労働組合 執行委員長 橋本 正樹 様

民主・市民フォーラム京都市会議員団 団長 天方ひろゆき 様

公明党京都市会議員団 団長 湯浅 光彦 様

立憲民主党 代表 衆議院議員 泉 ケンタ 様

参議院銀 福山 哲郎 様

衆議院議員 北神 圭朗 様

国民民主党京都府総支部連合会 会長 前原 誠司 様

社会民主党京都府連合 代表 中村 在男 様

 

 その後、基調提案である「私たちは今、何をすべきか−これからの解放運動−」が村上光幸事務局長より提案され、全員の拍手で承認。部落解放三大闘争に勝利するための決議(案)を村井孝次副議長が、組織強化と部落解放をめざす決議(案)を川瀬武副議長が提案し、承認されました。

 次に、総会スローガンが議長団から提案され、これも拍手で承認されました。

 ここで、総会運営委員から互選で委員長に選出された北村要さんから、次期の部落解放同盟京都市協議会執行体制について、以下の提案がありました。

 

議長    木下 松二 (きのした しょうじ)東三条支部

副議長   村井 孝次 (むらい たかつぐ) 辰巳支部

      西村 一孔 (にしむら かずのり)吉祥院支部

      村上 光幸 (むらかみ みつゆき)田中支部

      松本 紀久子(まつもと きくこ) 七条支部

事務局長  古谷 宏  (ふるたに ひろし) 西三条支部

事務局次長 小林 茂  (こばやし しげる) 千本支部 

      西田 信彦 (にしだ のぶひこ) 久世支部

会計    藤木 敬三 (ふじき けいぞう) 清井町支部

会計監査  山田 義春 (やまだ よしはる) 錦林支部

      松田 敏明 (まつだ としあき)  改進支部

 

 拍手で確認され、新役員を代表して、木下松二新議長が挨拶。

「まず、11年という長い間京都市内の運動の先頭にたって取り組まれてこられた宮崎議長には心から感謝申し上げる。これからも私たちへの指導をよろしくお願いしたい。全国水平社が創立100年にあたり、一日も早く部落差別をなくしたいという先人の思いを受けて、さらに差別撤廃への努力が必要だ。ロシアによるウクライナ侵攻において、女性の性被害や子どもたちの人身売買等が報告されている。戦争は最大の人権侵害であり、戦争反対を主張してきた全国水平社であったが、厳しい弾圧により戦争協力を余儀なくされた過去の苦い歴史を繰り返さないためにも、戦争と差別に反対していこう。狭山事件は部落差別にもとづく冤罪事件であり権力による犯罪だ。事実調べを実現し再審開始により狭山闘争に勝利しよう。個別人権課題の法制度を具体化し、人権侵害救済法の制定をめざそう。これまで宮崎議長が取り組まれた活動を継承し、部落差別のない社会の実現のため、精いっぱい努力することをお誓い申し上げて、京都市協議長就任のあいさつとします」と述べました。

最後の議事である、総会宣言(案)の読み上げを藤木敬三会計が行い、これも拍手で承認されました。

議長降壇の後、マイクが司会にもどり、閉会挨拶は、西村一孔副議長が「危機的な状況にあった市協を立て直し、取り組みを進めてきた宮崎さんの功労に対しもう一度拍手を送ろう」と述べ、京都市協のさらなる躍進、そして来年の府議会議員選挙の勝利に向け、全員の団結ガンバロウで総会を終了しました。

 

集会スローガン

「人権、平和、環境を基軸とする社会の確立をめざし、部落解放―人間解放の『よき日』に向けた水平運動にまい進しよう!」

 

  ◇いただいた、祝電・メッセージ