第46回人権交流京都市研究集会

〜めざそう!共生・協働の社会創造〜

 

 

 

 

 221日、大谷大学で第46回人権交流京都市研究集会が開催され、述べ750人が参加しました。主催者を代表し、林田清文実行委員長が「私は本集会に1980年第11回から参加している。少しずつ理解を深めてきたつもりだが、正しく知り、考え、それぞれの立場からの行動に結びつくことが大切だとあらためて思う」と挨拶。来賓挨拶では、平井斉己府連書記長が「差別を許さないということも大切だが、連帯する仲間と集い、現場で解決していくことが大事だ」と述べました。また京都府から小林裕明府民生活部長が、京都市から平竹耕三文化市民局長がそれぞれ、知事と市長のメッセージを代読しました。

 戦後70年を契機として「平和・人権」を訴えた基調提案と集会宣言が採択された後、全体集会記念講演では映画「ある精肉店のはなし」の監督である纐纈あやさんが、途中、映画のダイジェスト版をはさんで『いのちを食べて いのちは生きる』と題した講演を行いました。ドキュメンタリー映画を撮ることとなったきっかけや、北出精肉店との出会いを通し、差別を克服するために五感を通して、自分らしく人々や社会に関わることの大切さを訴えました。

 午後からの分科会は、第1分科会では『「同和奨学金」が果たした成果と役割を検証する』と題し、現在奨学金の返還をめぐり係争中の、京都と大阪の当事者の方々がパネラーとなり、ディスカッションを行いました。同対審答申50年の節目に、これまでの解放運動を総括する側面もあわせて討論されました。第2分科会は「ヘイトクライムを乗り越えて」をテーマに、個人としてはじめて「反ヘイトスピーチ」を提起した李信恵さんの裁判弁護士である上瀧浩子さんの講演と、ヘイトスピーチに対する規制に向けてコリアNGOセンター代表理事郭辰雄さんの提起を受け、その後東九条CANフォーラムの朴実さんを加えた3人が討論を行いました。教育T、教育Uでは小、中の先生方が熱心に参加し、「一人ひとりを徹底的に大切にする」教育の在り方について論議されました。第5分科会は「部落の歴史〜学校現場で、地域で、ありのままの歴史理解のために〜」とのタイトルで、教育現場における部落史の変遷を上杉聡さんが講演。辻ミチ子さんが地域ごとの歴史を知ることの楽しさを「ふるさと“あまべ“の歴史」から具体的にお話されました。