2023年

部落解放同盟京都市協議会議長 新年挨拶

 

 

 

 

 

 新年あけましておめでとうございます。

私は,昨年8月におこなわれました京都市協議会定期総会において宮崎前議長の後任として議長に選出していただきました木下松二と申します。所属は東三条支部で現在62歳です。議長就任の理由は,部落解放運動により私の人生は意味のある人生となり今日も目的をもって生きることができています。このすばらしい解放運動の炎を絶やすことなく次世代の後輩たちに引き継ぐために就任しました。宮崎前議長が取り組んでこられましたさまざまな活動を継承し,少しでも内容を実のあるものとするため努力しているところです。前任に引き続きみなさまのご指導ご鞭撻をお願いいたします。

さて,昨年は水平社創立100年という記念すべき年でした。部落差別がまだまだ厳しい時代に,勇気をもって立ち上がり,命がけで部落差別と闘ってこられた先人のおかげで,その後のオールロマンスの闘いを契機とした「同対審答申」特別措置法が成立し,部落の低位な生活実態の改善に取り組むことができてきました。

しかし,同和事業がおこなわれた初期の住宅や公共施設は老朽化し,大幅な改修や建て替えに迫られています。市協としては「福祉で人権のまちづくり運動」を進める3部会(まちづくり部会・人権確立部会・教育保育部会)により田中・錦林・東三条・西三条の4地区6団地は解体工事計画や実施設計などまで進めることができてきました。また,新たに久世・辰巳・改進地区の団地再生計画も取組まれることになりました。住民を巻き込んだ「まちづくり協議会」組織が早急に望まれています。

また,昨年2月ロシアによるウクライナへの武力による侵攻は今も続き,多くの人が犠牲になっています。「戦争は最大の人権侵害である」と西光万吉は謳い差別の先に戦争があり,部落差別をなくす運動は,平和な社会を築くための運動だともいえます

他にも狭山再審の闘いやネットを通じての差別情報バラマキ事件など差別事件は今もなくなっていません。とりわけ今年は,京都府議会議員選挙が(49日投開票)おこなわれます。「平井としき」京都府連書記長の4選に勝利し,京都府に差別を許さない人権条例の制定と人権救済を目的とした条例を成立させるために「平井としき」書記長を府会へ送らなければならないと考えています。

本年も部落の完全解放と,みなさまのご健勝ご多幸を願って新年のご挨拶とさせていただきます。

部落解放同盟京都市協議会

議 長  木 下 松 二