2022年 部落解放同盟京都市協議会

 

各支部 支部長新年挨拶

 

 

■千本支部  小林 茂

明けましておめでとうございます。

昨年もコロナウィルス感染拡大のため、様々なイベントや大会が縮小や延期、リモートになる1年でした。

千本支部では、「じうん」が推し進めている公営住宅のストック活用計画においても、京都市財政がひっ迫しているなど、当初予定していた様々な事業が、延期や中止に追い込まれている事や、家賃減免制度見直しなど課題が山積しています。その中でも、千本(楽只)では、9月に一般公募や子育て世帯の入居を募集し千本に戻りたい方の支援を進めています。

千本支部は、地域に責任をもった団体として部落解放運動をしっかり進めていく立場から、今後のまちづくりを進めていきたいと思います。

また、来年33日の水平社100周年集会、42日の京都府水平社についての記念事業を、兄弟姉妹支部と協力し成功させましょう。

 

■田中支部  梅井 義行

 

謹賀新年 明けましておめでとうございます。京都市協荊冠旗の下に結集する仲間の皆様に年頭のご挨拶を申し上げます。

 2年以上もコロナ禍の日常生活を強いられている中、新たな変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大が懸念されています。先の見えない社会情勢不安が続いていますが支部活動おいては、荊冠旗びらきの中止、支部総会の書面決議など、さまざまな対策を練りながら地道な活動をすすめてきました。

町内においては、養正地区が団地再生計画検討団地に位置付けられ、行政と地元組織と事業計画の具体化を図るための大筋の議論を終え、いよいよ除却対象住戸の取り壊しなど、着々と近未来の養正のまちづくり建設が動き出したところです。

このような状況の下、人権3法が成立して5年が経ちますが、とりわけ「部落差別解消推進法」については、部落差別の実態把握のため市町村と連携しての取組を強化し、差別解消するには相談体制の充実がもっとも重要であり「部落差別解消推進法」の具体化を図るために、条例化の必要性を強く求めていく必要があります。

192233日に水平社が創立され、一ヶ月後の42日、全国に先駆けて田中西河原の親友夜学校に建てられた養正託児所において、田中水平社が結成されました。以来今春で100年間、我々は部落の完全解放をめざし、偉大な先輩たちと共に、多くの苦難や厳しい弾圧にも屈せずに組織内部の対立や分裂など紆余曲折をのりこえ今日に至っています。部落差別の現実から逃避することなく、先輩たちの熱い思いを継承して荊冠旗の下、各支部と団結し三大闘争勝利に繋げていくために、活動をすすめていく決意であります。

 

■錦林支部  森下 信一

 

 新年あけましておめでとうございます。

 長年政権となった安倍政権が終わり菅政権となり、新型コロナウイルス感染症が世界各国で広がり、日本国内でも感染者、死亡者が増加し、さらに岸田政権へと変わりましたが、新型コロナウイルスも未だに収束せず、さらに新たな変異株による深刻な状況となっています。また、貧困問題もますます加速し、新たないわれなき差別も発生しています。

 また、2016年に成立した人権三法といわれる「障害者差別解消法」「ヘイトスピーチ解消法」「部落差別解消法」についても具体的な取り組みが進んでいない状況があり課題となっています。

 そのような中で、政治の世界では何ら変わることもなく、相変わらず人権問題に対して問題意識が希薄であり、同和問題だけでなく、様々な人権問題が世の中で叫ばれている中においても、対応の遅さ、対応のなさが明らかであります。

 そのような状況にありますが、私たち錦林支部は今後も人権が確立される社会を目指し微力ながらも取り組んでまいります。

 

■東三条支部  木下 松二

 

謹んで新春のお喜びを申し上げます。

昨年12月「森友改ざん事件」で亡くなられた赤木俊夫さんの賠償請求裁判で国が賠償責任を認めたことで裁判が終わりました。彼は「改ざんはいけないことだとわかっているが,その重圧に耐えられず犯罪に加担してしまった。」そんな自分を追い込んでしまった結果あのようなことになったのかなと思っています。

このような事件を二度と繰り返さないためにも政府の姿勢を糾すことは当然のことだと思いますが,あわせて私たち自身にも不正を跳ね返す強い心とそれを支える仲間の強い「絆」が大切だと思います。

今年は,全国水平社が創立されて100年という記念すべき年になりました。水平社の精神に学び部落差別の解消と強固なネットワークの確立に向けて活動することがとても大切なことだと思います。今年もみなさまにとって実りある一年になることを記念しまして新春のご挨拶とさせていただきます。

 

■西三条支部  谷口 眞一

 

新年あけましておめでとうございます。

今年の33日は「全国水平社創立100周年」、また202342日には「西三条水平社創立100周年」を迎えます。差別と貧困からの解放を願い荊冠旗を押し立て心半ばにして亡くなった先人の思いを引き継ぐ私たちは、これから迎える101年目は部落差別をはじめ一切の差別を許さない反差別共同の輪を広げ人権が尊ばれる共生社会の実現に向けて全力で取り組みます。

西三条支部では1995年から継続する高齢者宅への見守りをはじめ「ひとり親家庭の子ども居場所づくり事業(子ども食堂)」についてはヤングケアラー問題にも取り組み、今年で10年目を迎えました。また、あかしやふれあいまちづくり協議会を中心に改良住宅の建て替えを契機にした団地再生整備計画も本格的にスタートし、そこには障がい者グループホームや子育て世帯、ひとり親世帯が住み続けられる「福祉で人権のまちづくり運動」を住民とともに取り組んでいく決意であります。

 

■七条支部 松本 紀久子(支部長代行)

 

 新年あけましておめでとうございます。

昨年12月に、長い間支部長の職責をつとめた岸田一彦前支部長が辞意を表明したことから、当面の間支部長代行をつとめることとなりました。

 今年は、33日で全国水平社創立100周年となり、京都府水平社も42日に100年の節目を迎えます。府連女性部では記念式典レセプションで竹田の子守唄を披露することが決まり、昨年から練習を重ねています。私も女性部執行委員として参加してきました。

七条支部としては、これまでの繋がりを大切にしながら、微力ながら、京都市協、京都府連と連携して支部を続けていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

 

吉祥院支部  關 正雄

 

 新年あけましておめでとうございます。日頃の吉祥院支部に向けたご支援,ご協力に心より敬意を表します。

 吉祥院支部では,NPO法人ふれあい吉祥院ネット ワークを中心に人権啓発事業やイベント等を実施し,地域住民による,人権を尊重する「吉祥院のまちづくり」を目指した取り組みを行っています。

 新型コロナウイルス感染症については,まだまだ予断を許さない状況ですが,部落解放運動も、様々な制限や制約がある中で取り組んでいかなければなりません。今後の新型コロナウイルスの感染状況を踏まえつつ,今後の活動をすすめていく所存です。

 今もなお,差別落書きやインターネットによる差別投 稿が横行しているなど,私たちを取り巻く状況はまだまだ厳しいものがあります。2022年は,全国水平社創立100周年の年であります。これまでの運動を振り返るとともに,原点にもどり,今後の部落解放運動の方向性等を再確認し,一日も早い部落の完全解放に向け,支部員の総力を挙げて取り組んで参ります。

 

■久世支部  川瀬 武

 

新年のご挨拶を申し上げます。

「人の世に熱あれ、人間に光あれ」この言葉は、長い歴史の中で不当な部落差別を受けてきた先人たちの痛切な思いが綴られているだけでなく、全ての人があらゆる差別を受けることなく、人間らしく暮らしていける社会の実現を願う強い思いが込められています。

この水平社宣言から100年、現在社会のあらゆる場面で人権尊重の意識が高まっていることは確かですが、その一方で「表現の自由」の名を借りたネットやSNS上での悪質な部落差別の横行が後を絶たず、またヘイトや性への差別や偏見、新型コロナに関する人権侵害など、実社会においては誰でも突然に差別の被害者となる可能性は少なくありません。

また、本年が水平社創立100年という部落解放運動において非常に重要な年であり、私たち久世支部においても「宣言」に込められた願いと思いを引き継ぎ、部落差別の完全解消はもとより、全ての人の人権が尊重される社会「よき日」の実現に向け、市協各支部の兄弟姉妹をはじめ連帯する多くの仲間と共に闘う決意を申し上げ、2022年の年頭挨拶といたします。共に頑張りましょう。

 

■清井町支部 藤木 輝幸

 

 新年あけましておめでとうございます。

今年は、京都の岡崎公会堂で開かれた全国水平社の創立100周年をむかえる大きな節目の年になりますが、「部落差別の実態に係る調査」結果報告では、残念ながら、今なお、結婚の際の身元調査や就職試験で本人の能力や適性に関係のない質問をするといった事案のほか、差別的な内容の文書が送付されたり、インターネット上で差別を助長するような内容の書込みがなされるといった事案が発生しています。こうした差別や偏見に基づく行為は、他人の人格や尊厳を傷つけるものであり、決して許されるものではありません。この実態をふまえ、2016年12月に施行された「部落差別解消推進法」の具体化は、部落解放運動の重要な課題です。法制度の確立にむけて、国や自治体に取組を進めていくことが重要です。この全国水平社の闘いを正しく継承する私たちは、差別に反対する部落解放運動の飛躍にむけて、荊冠旗のもとに固く強く団結し、部落差別解消実現のために、闘いを進めていくことを祈念致しまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

■辰巳支部  神原 弘明

 

―水平社創立100年の年、決意あらたに完全解放へー

 2022年は、水平社創立から100年の年。3月3日の全国水平社につづき、4月2日には、京都府水平社も100年を迎えます。厳しい時代を闘志で切り開き、志半ばで生を終えざるをえなかった先人たちに思いをはせ、決意あらたに完全解放をめざしましょう。

 100年の歴史には、成功もあれば過ちもあり、弾圧もありました。それらの教訓に学び、欠陥を克服して前に進みましょう。、

 コロナ禍に加え、首相の口から敵基地攻撃が公言されるようになるなど、時代は楽観できる状況にはありません。差別の洪水のようなネット上の人権侵害、貧富の差の拡大など、課題は山積していますし、かつてのような勢いある組織の実態とはいえませんが、一つひとつ向き合い、信頼に値する運動を積み重ね、頼りになる部落解放同盟をもう一度、つくりあげましょう。正しい方針と団結こそが力の源泉です。労働組合や他の被差別マイノリティの取り組みにも学び、連携してたたかいましょう。

 

■改進支部  松田 敏明

新年おめでとうございます。 

2022年の年頭にあたり、改進支部を代表しましてご挨拶申し上げます。

未知のウイルスの蔓延により、私たちの命や健康が危機に晒され、社会生活が一変しました。その中で、部落差別やコロナ禍のもとでの差別など、インターネット上には、差別があふれています。

さて、「示現舎」の裁判は、2021年9月27日「地域や住所の公開など、プライバシーの侵害に当たる」と判事は判断しましたが、今もネット上にあります。被告側の出版社は「控訴すると思う」と、「表現の自由」を主張しています。

これらは、2016年12月に『部落差別解消推進法』が成立し、5年が経過しましたが、法制定の背景となったインターネット上には差別が氾濫していて、法は空洞化していることを示しています。この問題には、『部落解放基本法』制定を目指した運動が求められています。

次に、弱者切り捨てを推し進めてきた菅首相は、自民党の総裁選を辞退し、「岸田総裁」が誕生しました。その後の衆議院選挙において、自民党が過半数を上回り、岸田政権が発足しました。そして、理念である「新しい資本主義、国民を守る、経済対応、憲法改正」を所信表明しました。政策は、安倍・菅政権を引き継ぐとともに、「新しい資本主義と分配」が強調されています。これは、社会的弱者にとっては、厳しい政治が続く予感しかありません。

最後に、改進支部の取組は、教育懇談会の開催、解放新聞改進版の定例発行をはじめ、NPO人権ネットワーク・ウエーブ21の活動、ふしみ人権の集いに参画し、あらゆる差別のない社会の実現のために、部落解放運動の前進を目指しています。

2022年3月3日、全国水平社創立から100年を迎えます。この節目の年を契機として、部落解放同盟京都市協議会11支部がさらなる一致団結をして共に奮闘しましょう。

「命を守る、人権を守る、 誰ひとり取り残さないまちづくりと絆を守る」ため、団結頑張ろう!