2021年 部落解放同盟京都市協議会

 

各支部 支部長新年挨拶

 

 

■千本支部 小林 茂

 

 明けましておめでとうございます。昨年から新型コロナウィルス感染拡大により様々な大会やイベントが延期や中止など解放運動にも様々な影響がありました。

 そんな中、千本地域では、千本の人権教育を実践してきた楽只小学校跡地に北いきセン・ツラッチ千本・楽只保育所が今年20213月より順次移転が始まるなど、着実にまちの環境が変化しはじめています。

千本支部では、今まで協議してきた賑わいゾーンの協議や近居入居などハード・ソフト共に様々な課題がありますが、支部をはじめ「じうん」や関係団体を協議しながら新しい千本のまちに向けて実践していきます。

また、部落差別解消推進法が制定され4年を迎えました。昨年の実態調査では、73%の人が、現在もまだ部

落差別はあると認識しています。しかし、結婚や就職については15.7 が身元調査を肯定する事態が示されています。水平社創立100年に向けて「まちづくり」「解放運動」共に進めていきます。

 

 

■田中支部  梅井 義行

 

 新年明けましておめでとうございます。京都市協の旗の下に結集する、兄弟姉妹の皆様に年頭のご挨拶を申し上げます。

 一昨年の暮れからの新型コロナウイルス感染症の世界的流行(パンデミック)が、まさに世界各地で感染者の爆発的な拡がりが続いている影響により、今日における社会情勢が不透明であり、かつて経験のない日常の生活を強いられています。昨年は「3密」を回避するため支部総会の書面決議をはじめ、支部活動に支障をきたす一年となりましたが、仲間と工夫をこらし地道に停滞することなく活動してきました。

 また、京都市において、一昨年の夏に養正地区を含む4地区について、団地再生計画検討団地に位置付けられ、コロナ禍の状況の中、地元組織である「養正まちづくりの会」と連帯して、さまざまな難局を整理しながら強い自治意識をもって、今後の事業計画の具体化を図るために、継続して協議をしているところで

あります。

 このような状況の中「部落差別解消推進法」をはじめ、人権3法といわれる「障がい者差別解消法」「ヘイトスピーチ解消法」が施行され4年を迎えました。しかし、差別解消に向けた具体策を見出すまで至っていません。とりわけ「部落差別解消推進法」については、市町村と連携して全国的な法の周知徹底の取り組みや、差別を解消するための相談体制の拡充が重要であり、具体化を図るために条例化を求めていく必要があります。人権3法、施行をふまえ、それぞれの課題を共有し、差別禁止をふくめ包括的な人権侵害救済制度の確立に向けて、共闘する団体と協働した取り組みを推しすすめていきます。

 192233日に水平社が創立され、その人間解放を願う記念の日から、一ヶ月後の42日、全国に先駆けて田中西河原養正託児所において、田中水平社が創立されました。長い間、厳しい差別や弾圧に屈することなく、自らの自立をめざす水平社運動の中心的な役割を果たし、全国的な広がりを実現させたのは、我々の偉大な先輩たちです。来春には全国水平社創立100年を迎えます。100年を経ても部落差別はなくならない現実を打破するため、京都市協荊冠旗の下、各支部と団結し三大闘争勝利に繋げていくために、活動をすすめていく決意であります。

 

 

■錦林支部  森下 信一

 

 新年あけましておめでとうございます。

 長期政権となった安倍政権で、貧富の格差が拡大し、貧困問題が深刻化している中で新型コロナウイルス感染症が世界各国で広がり、日本国内でも感染者、志望者が増加の一途をたどっています。ますます深刻な状況となり、新たないわれなき差別も発生しています。

 また、2016年に成立した人権三法といわれる「障害者差別解消法」「ヘイトスピーチ解消法」「部落差別解消法」についても具体的な取り組みが進んでいない状況があり課題となっています。

 そのような中で、安倍政権から菅政権へと移行しましたが、何ら変わることもなく前政権を継承する形でのスタートとなっています。今年は衆議院選挙の年であり我々が推薦する政党・候補者の勝利を勝ち取り、我々が目指す社会を実現できる政権を誕生させなければなりません。多くの仲間や連帯する市民と連携しながら人権が確立される社会をめざし取り組んでまいります。

 

 

■東三条支部 木下 松二

 

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年は,コロナ禍により多くの活動や取り組みが中止もしくは延期となり私たちの活動は停滞せざるをえない状態におかれました。しかし,差別事件は残念ながらいまも起こっています。とりわけ示現舎・鳥取ループの「全国部落調査」復刻版発行販売中止を求めた裁判は現在証人尋問を終え20213月に結審,5月には判決が出される見通しとなりました。裁判は,私たちの勝利に間違いないと思いますが,判決が出ても彼らは高裁・最高裁へと裁判を引延ばし部落の所在地等の情報はそのまま放置されることになるのでしょう。

 この問題を解決するためには,私たち自身がたちあがり「部落差別を広める行為は意味のないこと。人間として恥ずかしい行為だ」という教育や啓発を一層強化していくことが大切だと言えます。本年は,「部落差別を放置しておくことの意味」について学習し,部落解放運動のあらたな出発の年となるように努力したいと考えています。

部落解放同盟京都市協に結集するすべての仲間のみなさんの団結の力で部落差別をなくしていきましょう。

 

 

■西三条支部 谷口 眞一

 

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年は、新型コロナウイルスが全国に感染拡大し、私たちの活動も制約を余儀なくさせられた年でした。このような中で、西三条のまちづくりを進める強い決意と実行によって7月と10月に住民説明会を行い、基本構想と基本計画を策定することが出来ました。

 今年は福祉で人権のまちづくりを座視した「同構想・計画」の具体化を図るため住民の先頭に立って頑張っていく決意であります。

 

 

■七条支部  岸田 一彦

 

 昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大により、様々な活動の制限がありました。そうした中でも、京都府連が2017年に設立した特別養護老人ホーム「うずまさ共生の郷」は万全の体制を取り、無事に運営をしてきました。私自身も一職員として勤務させていただいています。特養80床、ショートステイ10床は、現在全て埋まっていますが、利用者さんにとって毎日何よりの楽しみは、3度の食事です。次年度から、その食事の供与体制を一部あらため、さらに職員の募集がはじまり、支部員の協力が求められています。

 七条支部の支部員も高齢化がますます進行しています。微力ではありますが、部落解放・人権確立の取り組みに、福祉の視点を重ね、今年1年もがんばって行きたいと思います。

 

 

■吉祥院支部 關 正雄

 新年あけましておめでとうございます。日頃の吉祥院 支部に向けたご支援,ご協力に心より敬意を表します。

吉祥院支部では,NPO法人ふれあい吉祥院ネット ワークを中心に人権啓発事業やイベント等を実施し,地域住民による,人権を尊重する「吉祥院のまちづくり」を目指した取り組みを行っています。昨年は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、部落解放運動も、様々な制限や制約がある中での取組となりました。7月に開催する予定であった第41回定期大会は、書面表決方式での開催と しました。コロナの感染状況を踏まえつつ,今後の活動をすすめていく所存です。

 今もなお,差別落書きやインターネットによる差別投 稿が横行しているなど,私たちを取り巻く状況はまだまだ厳しいものがあります。2021年は,私たちを取り巻く状況を踏まえ,これまでの運動を振り返るとともに,今後の部落解放運動の方向性等を再確認し,一日も早い部落の完全解放に向け,支部員の総力を挙げて取り組んで参ります。

 

■久世支部 川瀬 武 

 

 新年のご挨拶を申し上げます。

 新型コロナウイルス感染拡大の終息が見通せないなか、2021年の新年を迎えました。この間、市民生活をはじめ多種多様な活動が制限され、私たち(部落解放運動)も決して例外ではなく、改めて運動の重要性とその意義を問い直す機会でもありました。

 さて、1昨年8月実施の「部落差別実態調査」、さらには京都市の「市民意識調査」の結果において、部落差別は不当だとしながらも自らに係われば交際や結婚、転居先に際しての部落への忌避意識・差別意識が依然として存在するなど、部落差別の今日的な実態が明らかになっています。

 そのような中、市内各支部の共通課題とした「福祉で人権のまちづくり」を推進する具体的な取り組み「市協三部会」は着実に前進しており、とりわけ住宅の建て替え事業(団地再生計画)に伴う各地域のまちづくりが始まりを見せています。

 ただ一方で、久世を含む市内南部地域の計画が未だ見通せない状況でもあり、これら取り組みの成果と課題をしっかりと精査するなかで「福祉で人権のまちづくり」にむけた更なる取り組みを進めなければなりません。

本年も市協に結集する仲間と共に、部落差別をはじめとする一切の差別解消にむけて闘うことを決意し、新年の挨拶といたします。

 共に頑張りましょう。

 

 

■清井町支部 藤木 輝幸

 

 新年あけましておめでとうございます。

 ご承知の通り、昨年の初めから新型コロナウイルスが発生し、これまで経験した事のない流行となり、日本のあらゆる分野で悪影響をもたらしました。今年もネット上には差別情報が蔓延し、SNSなどでさらに二次、三次と書き込まれ、差別が社会に広がっています。 

 2016年「部落差別解消法」が制定されましたが、現在においても部落差別が厳然と存在しているにもかかわらず、部落差別は過去の問題であるといった誤った考え方が横行し、部落差別撤廃の取り組みを大きく後退させています。部落差別撤廃に取り組む出発点は、部落差別の存在を認めさせ、差別事件や差別意識、差別実態を正確に把握させることが重要であると思います。部落差別撤廃を明確に目標に据えた法律ができた意義は極めて大きく、今日においても重要な課題であることを再認識させる運動を今後も取り組んでいかねばなりません。最後に、新型コロナウイルスが、一日も早く終息することを願いまして新年の挨拶にさせて頂きます。

 

 

■辰巳支部 村上 真次

 

 同盟員の皆さん、新年おめでとうございます。

 辰巳支部を代表しまして、年頭のご挨拶を申し上げます。

 

 2020年は、新型コロナウイルス感染が蔓延するなかで、部落解放運動も多大な影響を受けました。支部の集会も三蜜を避けておこない、本年の定期大会は、支部員だけで開催しました。

さて、狭山再審闘争も重要な段階にさしかかっています。石川一雄さんは、もうすぐ82歳を迎えます。何としても第3次再審闘争で勝利しなければなりません。

また、安倍政権を継承した菅政権が誕生し、民主主義を軽視する姿勢は目にあまります。私たちは立ち向かわなければなりません。

 厳しい時代ではありますが、私たちは、差別に反対し、平和をもとめ、多くの人びとと手をたずさえ、人権の保障された社会をつくるため、京都市協の兄弟姉妹と共に、地道にたたかっていきますので、よろしくお願いします。

 

 

■改進支部 松田 敏明

 

 新年おめでとうございます。2021年の年頭にあたり改進支部を代表しましてご挨拶申し上げます。

昨年からの未知のウイルスの蔓延により、私たちの命や健康が危機に晒され、社会生活が一変しました。そして、ウイルスに侵された者は差別を受け、ウイルスに立ち向かう医療従事者とその家族も差別を受ける社会情勢にあります。

 その中で、最大の人権侵害である戦争のできる国づくりと、弱者切り捨てを推し進めてきた前政権の継続を表明した菅首相は、政治理念として、「自助・共助・公助」を掲げています。とりわけ、自助を強調していますが、それは自己責任への転換であり、まさに弱者切り捨ての政策に他なりません。

また、2016年12月に『部落差別解消推進法』が成立し4年が経過しましたが、法制定の背景となったインターネット上には差別が氾濫しています。これらの問題には、差別糾弾闘争を進めていくことが求められています。

あらゆる差別のない社会の実現を目指した部落解放運動の前進のため、京都市協議会11支部が一致団結して共に頑張りましょう。