2020年 京都市表敬訪問

 

  

 部落解放同盟京都市協議会は、17日(火)午後430分より、京都市役所北庁舎4階第1応接室にて京都市へ表敬訪問をおこないました。市協役員、各支部長等11人が参加し、京都市は村上圭子副市長、別府正広文化市民局長、山村敏雄共生社会推進室長らが応じました。

 村上光幸市協事務局長の司会で進行され、まず市協側が各々自己紹介の後、宮崎議長が挨拶をし、「京都市内には、50年以上の改良住宅があるなか、現門川市長の方針のもと、我々も地域のまちづくり協議会等を立ち上げ、建て替えの方向性が示されつつある。そのような喫緊の課題を前へ進めるためには2月の市長選では門川さんを勝たせなければならない。そして、当選の暁には、これまでの路線を踏襲するだけではなく、新たなスタンスで、10年前につくられた総点検委員会報告についてもしっかり点検をして4期について考えてほしいと思う。2022年に、全国水平社100年という大きな節目を迎えるにあたっても、現市長に挨拶をいただきたい。私たちの組織も、市協、府連、企連それぞれ役員改選の年でもあり、今後に向けて我々も頑張っていきたい」と述べました。

 次に、山村室長から京都市側の紹介がおこなわれ、村上副市長が「今、まちづくりがとても大事だとお話しいただいたが、人権尊重の為にも、やはり皆さんの暮らしが安定していなければならない。福祉の心の一番大事なところは、お互い助け合うという人間関係にあり、まちづくりにもそれが欠かせない。総点検委員会も10年という節目を迎え、これからまた新たな局面に向かっていかなければならない。私どもの人権文化推進計画は様々ご意見を賜り、今、中間見直しをしているところだ。計画はただ持っているだけでなく、市民と共有していくことが大事である。高齢化や空洞化というみなさんの地域の課題は、京都市全体あるいは日本全体の課題でもあり、正面から取り組んでいく必要がある。全国水平社が京都にあったということは、まちにとって非常に大きな意味があると門川市長も認識している。100年に向けて様々に協力していきたい」と挨拶しました。

 

 その後、懇談に移り、市長選の動向やネット上の差別書き込み、ヘイトスピーチについてなど話題となり、また特に、宮崎議長からは、人権文化推進計画の『同和問題』の項目において、この10年総点検委員会に示された残された課題を克服という趣旨が掲載され続けてきたことについて、課題の内容を知らない市民の側からすると、何が終わり、何が残っているのかということがわからないので、その点については課題を分けてきちっと書いていただいた方がいい、と意見されました。

 村上副市長は、根本にあるのは意識だと思うが、パラリンピックやワールドマスターズ、水平社100年と様々なイベントで、人々の意識も大きくフラットに変えていけるチャンスだと思っていると述べました。

 また、川瀬副議長が、昨年12月にネット上の部落探訪に自分たちの久世地域が出ていて、我々を貶めるという表現がぴったりの動画が約21分間流されていた。これを批判的に見てくれたらいいが、迎合するようでは困るし、差別状況はまだまだだと思うと発言。宮崎議長も、京都府内の郡部に行くと、町議会や町長のなり手がなくて、そういったところに、彼らが入ってくる。伊根町選挙では3か月前に移ってきた人物が立候補し、接戦だったということだと述べ、危機感を共有しました。

 予定の20分を過ぎ、それぞれが謝意を述べ表敬訪問を終えました。