2017年市協荊冠旗びらき開催

部落差別解消法の成立で、更なる運動の前進を!

 

 

 

 

 部落解放同盟京都市協議会2017年度荊冠旗びらきが、111日、京都ブライトンホテルで開催され、友好関係にある政党、労働組合の代表、行政関係者、そして多くの支部の仲間たち120名が集い、盛大に開催されました。

 京都市協を代表し、冒頭宮崎茂議長は「昨年は運動にとって大きな原動力となる第1歩を踏み出した。4月には障害者差別解消法が2年間の猶予をもって施行。着実に障害者が社会の一員として認められ、様々な分野に進出できる状況が一つ一つ作られていること、私たちの部会等でも確認できた。6月には在日外国人に対するヘイトスピーチに対して対策推進法ができた。京都では26市町村議会の全てで、ヘイトスピーチの規制を求める決議が採択されたが、今後条例化に向けて取り組みを進めたい。そして129日、部落差別解消推進法が9割以上の国会議員の賛同を得て成立した。理念法ではあるが、実効性を担保するためにしっかり学習して取り組んでいきたい。厳しい3項目の付帯決議もついている。その意味で、市民が共感できる取り組みが必要だが、議長に就任して6年間、福祉で人権のまちづくりの大きな前進として、いよいよこの4月に「太秦共生の郷−特別養護老人ホーム」をオープンすることになった。市内の仲間の雇用、障害を持った方々も採用させていただく。聴覚障害のある高齢者を受け入れ、配置する職員も、聴覚に障害があり手話コミュニケーションのできる方にハンディを特技として、資格を活かして働いてもらう。私たちの理念は正しかったし、歩んできた道は社会正義であったということが確認できた」と述べました。

 次に行政を代表し、藤田裕之文化市民局長が「ネットの普及で、今まで以上に陰湿な差別、人権侵害、セクハラ、パワハラ、アカハラ、マタハラ、ハラスメント等新しい人権侵害の事象が出てきた。部落地名総鑑の悪質な販売という、まさに信じられない事態。気を許したら大変深刻な人権侵害がおこってしまう。そういう状況に私たちは生きていることを肝に銘じたい。人権文化の息づくまちというものをこれからも、皆様方のご理解ご協力も得ながら進めていきたい。私たちが大変重要視して取り組みたいと思っているのは貧困家庭の教育の問題。貧困が原因で進路が閉ざされることはあってはならない。新しく子ども若者はぐくみ局を創設し、区役所支所にも子どもはぐくみ室を置く。社会全体で子育てしていく。本当の意味での人権文化の息づくまちをつくっていきたい」と挨拶。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて、別の会場から駆けつけた京都府連平井斉己書記長が挨拶。「議員立法で、部落差別解消法が成立、公布された。残念ながら理念法なのでこれにどう事業がついていくかという課題はあるが、これまで同和対策審議会をはじめとする特別法があった中で部落差別という名前がついて今回法律ができたというのは、大きな一歩だと思う。いいかえれば、それだけ差別問題、社会に課題があるということ4月以降法務省でどのような方針が示されるのか。言い換えれば、この3月までに各都道府県でこの法律をどういう形ですすめていくのか。そうするとそれは、京都市政の中でも一つの柱に据えていただくことになると思う部落地名総鑑が現存してネット上に公開されるという厳しい状況と、そのバックボーンになる法律ができたことをみなさんで確認できたらと思う。府連では、福祉施設がオープン。介護保険の枠外に置かれがちな人たち、障害者、マイノリティ、救い切れていない人たちを対象に、地域でしっかり運動をしていく」と述べました。

 続いて連帯する労働組合を代表し、自治労京都市職員労働組合より篠原輝雄委員長がこの1年間の組合としての闘争の成果と課題につい述べ、とりわけ現業職員採用の再会についてその足がかりをつくっていきたいと挨拶しました。

 政党代表挨拶は、福山哲郎参議院議員が「人権推進議連の事務局長をやってもう15年になる。ずっと念願であった法律ができた。中身は理念法だが、部落差別をやめるという冠がついた法律ができたことは大きな一歩で、京都市協のみなさん、府連、全国の解放同盟のみなさんのおかげだ。障害者差別解消法は我々が政権のときに準備した法案。ヘイトスピーチ禁止法は我々が議員立法で出して与党にのってもらった。それも我々にご指導くださる皆さんの力。これからの運用が重要、中身のあるものになるよう頑張っていきたい」としました。

村井孝次市協副議長の発声で乾杯し、歓談に映りました。その間、府会より民進党北岡ちはる議員、市会より山岸たかゆき議員、公明党市会から青野ひとし議員から挨拶をいただきました。社民党からも代表して中村在男さんが挨拶しました。

また、泉ケンタ衆議院議員、前原誠司衆議院議員も次々に駆け付け、連帯のご挨拶をいただきました。

宴もたけなわでありつつ、閉会にあたり村上光幸副議長が「部落差別解消法を実効在るものにしていくためには、共闘の仲間の取り組みを確認し、11支部が団結して部落差別撤廃、よき日のために邁進する」と挨拶。最後に西村一孔副議長が団結ガンバローを行い、閉会しました。