9月20日(日)、梅小路公園で35回目のリベレーションフェスタ2026が開催されました。実行委員会を代表して、仲村良昭実行委員長は「日常の足元から人権・環境・平和を考える機会にして、市民の皆さんと交流していきたい。」と挨拶しました。

 来賓からは、木下松二京都市協議長が各国の戦争や紛争、相次ぐ災害に言及し、「こうした情勢の中だからこそ人と人との繋がりが大切になる。今後もその機会を大切にした取り組みを続けていきたい」と挨拶しました。京都府連からは平井としき委員長がインターネット上の差別言説に触れ、情報流通プラットフォーム対処法では差別禁止にまでは至らないことから、部落差別解消法の改正を見据えつつ市民とともに差別を許さない地域づくりに取り組んでいきたい旨を述べました。

 また、京都市を代表して並川哲男文化市民局長、泉健太衆議院議員、福山哲郎参議院議員からも挨拶をいただき、共通して人権や多様性の観点から差別解消に取り組むことの重要性が述べられました。

 

 

 ステージ部門の幕開けはウトロ農楽隊の演奏でした。朝鮮半島の農村部に伝わる伝統音楽である農楽(プンムル/プンムルクッ)に合わせて、歴史的な土地問題や差別と闘ってきた「闘いの声」、存在と連帯の証明、そして現在の「楽しむための文化発信」へと昇華されたウトロの文化を力強く会場に届けました。

 

 

  つぎに登場した吉祥院子ども六斎のステージでは、厳しい差別を跳ね返し、伝統と文化を継承するために「吉祥院六斎歴史・研究会」を立ち上げ、まちづくりや人づくりに積極的に取り組まれている背景が紹介されました。

 

 午後からは、京都を拠点にフォークグループ「マホッピタ」や「マホロバシスターズ」で活躍するワダヒロコさんが登壇。カヨコさんとピアノでコラボレーションし、反戦の願いを込めた「わたしが一番きれいだったとき」(茨木のり子)をはじめ、部落に伝わる「八幡の子守歌」「竹田の子守唄」を披露し、高齢化のため途絶えかけている伝承歌を歌い継いでいこうという思いを伝えました。

 

 

 さらに、久世文化振興会・和太鼓倶楽部「白虎」の皆さんが、力強い和太鼓の演奏と躍動感あふれる踊りを披露し、観客を大いに魅了しました。フィナーレでは、FDFダンスチームの子どもたちが「てのひらを太陽に」の明るいメロディーにのって、はつらつとしたダンス披露。会場は大きな拍手と歓声に包まれました。

 

 

 体験ブースのエリアでは、体験を通じて学びを深める多彩な企画が並びました。京都市環境政策局のブースでは、ごみ収集車が展示され、子どもたちが実際に荷台へごみを投げ入れる「積み込み体験」や運転席への乗車体験が大盛況。楽しみながらごみの分別やリチウムイオン電池の正しい出し方を学ぶ姿が見られました。上下水道局のブースではミスト付きの扇風機を展示し、命を支える水の大切さを伝えながら蒸し暑い会場に涼を届けました。京都市消防局のブースも負けじと人気を集め、本物の消防車両をバックに、小さな防火服に身を包んだ子どもたちが記念撮影を楽しんでいました。

 

 

 

 グルメや物販コーナーも熱気に満ちていました。水上農園による野菜販売コーナーには採れたての新鮮な名産品が美しく並んだほか、実行委員による、そばめしやフランクフルト、枝豆、ひんやりとしたかき氷やジュースの模擬店には長い列ができていました。また、市協女性部による涼やかな見た目の「水まんじゅう」が数量限定で販売され、来場者の注目を集めました。

 

 

 

 人権啓発コーナーでは、今年も中村詠吉人権啓発リーダーを中心に、実行委員会独自の啓発パネルを作成・展示しました。京都市内の被差別部落における事業展開の歴史を振り返り、現在の姿から見える部落の問題点と、差別解消に向けたまちづくりの在り方を問いかける企画が行われました。市内の被差別部落では、1970年代に劣悪な環境にあった住環境を改善するため「地区改良事業」が精力的に展開されました。しかし歳月が流れ、現在では築40年以上の住宅が70%を超えるなど老朽化が深刻な問題となっています。耐震上の不安に加え、浴室がないことや、間取りが狭隘であるなど、現代の暮らしにそぐわない点も次々と指摘されてきました。こうした中、2021年に「住宅ストック総合活用計画」が提示され、現在は団地再生計画に基づき、養正、壬生、三条、錦林の各地域で建て替えが着実に進められ、住まいとコミュニティの新たな歴史が動き出しています。来場者からは「歴史の歩みを知るとともに、今も続く課題とこれからのまちづくりについて深く考えさせられた」との声が聞かれました。

 一方、これらの住宅を勝手に撮影し、それをコンテンツとしてYouTubeなどにアップする差別行為も数年前から問題となっています。パネルでは未だに根強い土地差別についても取り上げられ、「SNSで崇仁地区の差別動画を見たことがあるか」というシール投票も実施されました。当日展示したパネルは一部編集ののち、京都府連のHPにも掲載される予定です。

リベレーションフェスタ2026 | 部落解放同盟京都府連合会

 

 

 

  イベントの締めくくりとなる閉会式では、西名貴史フェスタ副実行委員長がマイクの前に立ち、次のように力強く、そして深い感謝の思いに満ちた挨拶を述べられました。「実行委員の皆さんの柔軟な対応により、スムーズに進行することができました。リベレーションフェスタに関わるすべての関係団体、そして共に歩む多くの仲間のおかげで、無事に終えることができました。来年のフェスタに向けて総括をし、しっかり取り組んでいきたいと思います」。この挨拶の言葉とともに、参加者全員が次回への思いを共有し、リベレーションフェスタ2026は盛況のうちに幕を閉じました。

  ステージの様子をご覧いただけます→リベレーションフェスタ2026

 

◆topへ戻る